配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2004年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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研究概要 |
安全性を重要な要件として問題モデル(問題領域や応用領域のモデル)を構築しそれを検証する技術は,21世紀のネットワーク社会において最重要のソフトウェア技術となりつつある.こうした技術は,ソフトウェア工学分野における,要求獲得技術,仕様技術,検証技術といったカテゴリに属するが,「安全性が議論できる程度に厳密に問題モデルを構築しかつ検証する技術」はいまだに確立されていない.本研究では,このような現状を打破すべく,研究代表者のグループが今まで研究成果を蓄積してきた振舞仕様技術に基づき,実用的な問題モデルの構築技術と検証技術を研究開発しようとするものである. 問題モデルの構築法や検証法は,具体的な問題領域や応用領域を特定せずに議論出来ない.本研究では,研究代表者のグループが研究成果を蓄積している,鉄道信号システム,分散オブジェクト,コンポーネントウェア,並行分散システム,認証プロトコル(authentication protocol)などの問題領域を取り上げ,各々の成果を精密に比較分析することで,実用的な問題モデルの構築技術と検証技術を研究開発する. 問題モデルが適切な抽象度を持つことの重要性,安全性の確保のための問題モデルの性質の検証の重要性に焦点を絞り以下の2点を明らかにした. 1.適切な抽象度を持った問題モデルの構築法を問題領域ごと比較分析し,複数の問題領域にまたがって汎用化できる部分と,問題領域に依存する部分を明らかにした. 2.探索型検証法と推論型検証法をどのように使い分けることで効果的な問題モデルの検証が出来るかを問題領域ごとに比較分析し,複数の問題領域にまたがって汎用化できる部分と,問題領域に依存する部分を明らかにした. 各々の問題領域に対しより実用的な問題モデルの構築法と検証法を開発し,新たな問題領域にも有効なより汎用的な技術の開発を行った.
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