配分額 *注記 |
16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2004年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2003年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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研究概要 |
本研究は,研究代表者らがこれまで研究してきたRESCUE (Realtime Execution System for CUE series processors)をさらに発展させたデータ駆動型実時間システムの設計・評価環境を構築し,その有効性を実証することを目的としている. 本研究では,初年度にRESCUEを,音声圧縮・動画像圧縮システムの開発に:適用し,その実時間性を評価できるよう拡張した.2年度目に,この拡張を評価した結果,処理時間・データ流量を常にプロトタイピングできることが判明した. 最終年度にあたる本年度は,このプロトタイピング結果が実時間処理性能改善の有効な指針になることを実証する検討を進めてきた.具体的には,このデータ駆動型実時間システムの設計・評価環境を用いて,メディア処理やプロトコル処理などに不可避となる順序依存性のある処理のより効果的な実現に必須となるスーパースカラ型インライン実行機能を導入したデータ駆動・制御駆動ハイブリッドプロセッサCUE-v2 CUE (Coordinating Users' requirements and Engineering Constraints-version2)のアーキテクチャを明らかにした。現在,このCUE-v2アーキテクチャの評価を開始している処であるが,40ギガビット/秒(OC-192)程度のスループットを実現するデータ駆動ネットワーキングプロセッサのチップマルチプロセッサ型実現が可能という知見が得られる段階に到達した. このように,本研究の成果であるデータ駆動型実時間システムの設計・評価環境,特に,処理時間・データ流量の常時プロトタイピング機能は,CUE-v2アーキテクチャの確立を通じて,その有効性が実証された.今後の課題としては,現在VLSI実現上の課題とされている配線遅延や消費電力のプロトタイピング機能を,如何に実現するかが挙げられる.
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