配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
本研究では,VLSIテストにおける,実用性を重視したテストデータの圧縮・展開手法について研究・開発を行った. 平成15年度は,まず圧縮・展開アルゴリズムとテスト実行の関係の解析を行い,この解析に従ってバッファ付き展開器モデルを提案した.これによりテスト実行におけるいくつかの制約を緩和することができようになった.さらに,テスト展開器のオーバーヘッド削減のために,テストの品質を落とすことなくテストベクトルを並べ替える手法も提案した.一方で,テスト応答を圧縮するために,ハフマン符号をベースとした新しい出力応答圧縮用符号を提案した.加えて,これらの研究を行う際に行った他の研究の動向調査を基に,他大学の研究者とともにサーベイ論文としてまとめた. 平成16年度は,初年度の解析を一般的な統計型符号に拡張し,新たなテスト入力用の符号化手法を提案した.提案した符号化手法は,符号語長とその圧縮率を適切に調整することで,テスト環境に応じたテストデータの圧縮・展開を行うことができる.さらに,テスト圧縮に有効なテストデータの生成法についても研究を行った.この手法はテストベクトル数を増やすことなく圧縮率が高いテストデータを生成することを可能とした.さらに,ランレングス符号やゴーロム符号などの可変長符号についての解析を進め,埋込み展開器の柔軟性について考察を行った. 平成17年度は,前年度の考察を発展させ,再構成可能な埋込み展開器アーキテクチャを提案した.このアーキテクチャは,テストデータに応じた高い圧縮率を得られるだけでなく,SoCのテストにも柔軟に対応できる特徴を持つ.さらに,従来のLSI設計フローに適切に組み込むことができるため,実用性が高い展開器であると考えられる. 以上のように,実用性を意識して,様々な角度からテストデータの圧縮・展開手法に関して研究を行ってきた.
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