配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2003年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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研究概要 |
本研究では,21世紀知識社会には緩いカップリングの疎結合組織が増えるとの前提で,「疎結合組織を対象とした暗黙的知識の共同化・表出化支援システムの開発」を行った。疎結合組織のメンバは,従来型密結合組織と異なり,日常的に顔をあわせずとも何らかの繋がり間のある複数プロジェクトに参画し,自分のできる範囲でICT環境を駆使し,必要な情報を入手し,相互にコミュニケーションし,与えられた課題の解決に勤しむ。大学および大学院におけるプロジェクト研究がその典型例である。このような組織では,以心伝心のコミュニケーションである暗黙的知識を暗黙的知識のままに伝える共同化プロセス,および暗黙的知識から課題解決に必要な形式的知識を発想する表出化プロセス,この両者のプロセスを支援するシステムを研究開発することが最重要課題となる。そのため個人の暗黙的知識が組織的に活用されることを阻害している要因を探るとともに,暗黙的知識の共同化と表出化を促進する要素を明らかにし,それに基づき知識の共同化と表出化の過程を支援するシステムを開発することを本究の目的としている。國藤は暗黙的知識の共同化・表出化に関し,知の共鳴という観点からナレッジマネジメントの分析を行った。特に暗黙的知識から形式的知識を表出化する発想支援システムの研究開発としてブレインライティング支援システムの研究,暗黙的知識の共同化・表出化に関してアウェアネス支援システムの研究を行った。藤波は最初,個人の位置情報から興味の解析と抽出方法の研究および開発・実薯を行い,ついで組織全体のコミュニケーション活動を活性化するインターグループウェアの研究開発をおこなった。金井は暗黙的知識の共同化・表出化に関し,法情報検索システムの研究開発を行うと同時に,その利用が法的知識の活用・継承に与える影響について分析した。三浦は暗黙的知識の共同化・表出化支援システム構築に関して必要なコンテクストアウェアネス機構の設計と実装を担当し,その応用として学校教育の現場である一般教室におけるデジタルペンに着目した学びのプロセス変革ツールAirTransNoteシステムを構築した。
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