研究概要 |
この研究計画は,次のような成果を得て,平成16年度に終了した. (1)この研究により,人体モーション,そのアニメーション,そしてヒューマノイドの動作の同一化(ユニフィケーション,unification)を行うことができた.このとき,人体モーションを認識して言語レベルに抽象化する機構の構築が鍵となることを指摘し,これを実現した.そしてその発表論文に対して,2004年度APNNA Best Paper Award for Application Oriented Researchを受賞した. (2)この研究により,ヒューマノイドの動作指令において言語レベルの抽象化を行うことが可能になったので,その指令を,形態の異なる複数のヒューマノイドに同時発行することが可能になった.すなわち,ヒューマノイド間の機械独立性を得ることができた. (3)脳の活動状態を推定してヒューマノイドを動作させる場合,現在の計測技術では分解能がまだ低いので,多種類の信号を発することはできない.ただし,上記(2)の信号を「上書き」するような緊急信号の発生に用いることは可能で,この方式は有用である. (4)脳の活動状態の推定法において,従来の推定法を特例として含むf-ICAを,理論的に,そしてソフトウェアとして開発した.この方法は脳信号の推定に限るものではなく,広く一般の情報源に適用可能なものである.その実例としてはディジタル画像やDNA配列があり,これらに対する成果も併せて発表した.
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