研究課題
基盤研究(B)
脳卒中の治療薬開発の標的としてとして、カルシニューリン・サイクロフィリンDを介する情報伝連系に関してこれまで報告してきた。この機序をさらに解析するため、海馬スライスを用いた虚血時の細胞内カルシウムの測定を行い、虚血時に上昇するカルシウム上昇が免疫抑制剤CsAおよびFK506両者により著明に抑制された。この結果から、虚血時に反応するカルシウム受容体の存在と、カルシニューリンがこの受容体の脱リン酸化制御に関わっている可能性が示唆された。低酸素反応性因子HIFは虚血性傷害を含めた神経変性疾愚の病因因子として置要な役割を演じていることがこれまでに報告されている。我々の実験結果から、カルシニューリンの活性化は、HIFの発現および転写活性を高め、HIFとカルシウム系との直接の関連を担っていることが判明した。さらに酵母Two hybrid法による解析を進め、HIFの斬たな結合因子を発見し、そのうちHIF2の結合因子であるInt6/elF3eは血管新生に必須のマスタースイッチとしての役割が判明した。lnt6のsiRNAを設計し、マウスの皮下に導入したところ、著明な血管斬生が起こり、lnt6がHIF2を直接制御して、細胞の増殖や血管斬生を起こすことが明らかになった。siRNAおよびlnt6 dominat negative変異体を用いた遺伝子導入マウスの作製を行った。マウス虚血モデルは、手術時の温度管理、即ち手術野を37℃に保つためのアクリル板の覆いと、個体差による虚血効果の判定にドップラー計を用いることにより、ほぼ安定したモデルが確立できるようになった。今回計画していたPLCΔ1のKOマウスは、すでに虚血による差異が認められないとの報告のため、また、NCX2はKOマウスの供給が難しくなり本研究計画には間に合わなかった。今後マウスが使用でき次第行う予定にしている。現在は、lnt6の遺伝子導入マウスができあがりつつあり、こちらのマウスでの解析を行う予定である。
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