研究課題/領域番号 |
15300139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
八神 健一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40166476)
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研究分担者 |
杉山 文博 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90226481)
國田 智 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10195472)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
16,600千円 (直接経費: 16,600千円)
2005年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2004年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2003年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | パルボウイルス / NS / P4プロモーター / トランスジェニックマウス / エピジェネシス / ヒストンアセチル化 / 精子形成 / 病態モデルマウス / マウス / 病態モデル |
研究概要 |
パルボウイルス関連疾患の病態発現メカニズムの解明を目標に、パルボウイルスNSの機能およびNSの発現を制御するP4プロモーターの特性をin vivoおよびin vitroで解析し、以下の成果を得た。 1)P4プロモーターの活性化にはCRE領域の存在が重要であり、特に腫瘍細胞ではCREBあるいはCREBと競合的に作用する他の転写因子の関与が示唆された。また、P4プロモーター下でEGFPを発現するトランスジェニックマウスを作成したところ、精母細胞で特異的にEGFPを発現していたことから、P4プロモーターを活性化する宿主因子は、精母細胞にも存在することが示唆された。 2)テトラサイクリン誘導的発現制御システムを利用して、テトラサイクリン誘導的にNSを発現するトランスジェニックマウスの作製を試みた。しかし、このシステムにおいて、NSの非特異的な発現が避けられず、その結果、産仔が得られにくく、また、テトラサイクリン誘導的なNSが見られたマウスにおいても。異常は認められなかった。 3)NSをレトロウイルスベクターを用いて細胞に導入すると、宿主細胞は細胞接着性の亢進、微絨毛の発達、腫瘍形成能の低下などの形質を変化させ、発現が抑制されたCNTFRα遺伝子の上流域においてヒストンがアセチル化修飾が起きていた。このことから、NSは宿主細胞に対してエピジェネティックな発現修飾を誘導し、それにより宿主細胞の形質を変化させることが示唆された。NSのエピジェネティックな宿主遺伝子の制御はパルボウイルス関連疾患の病態形成やパルボウイルスの抗腫瘍関連する可能性が示唆された。 4)本研究の過程において、明らかにしたマウスパルボウイルスNSのシークエンス情報をもとに、同ウイルス抗体の診断が可能な検査方法を確立した。
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