研究課題/領域番号 |
15300176
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
小林 尚俊 独立行政法人物質・材料研究機構, 生体材料研究センター, アソシエートディレクター (90354266)
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研究分担者 |
大塚 英典 独立行政法人物質・材料研究機構, 生体材料研究センター・主幹研究員 (00344193)
谷口 彰良 独立行政法人物質・材料研究機構, 生体材料研究センター・アソシエートディレクター (70256759)
宮原 裕二 独立行政法人物質・材料研究機構, 生体材料研究センター・ディレクター (20360399)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2004年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2003年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 人工角膜 / 微細加工技術 / 無機-有機複合化 / アパタイト / 生体材料 / 無機一有機複合化 / ハイドロキシアパタイト / 生体適合性高分子 / 表面修飾 / 有機-無機複合化 |
研究概要 |
本研究では、光学部分に用いるナノオーダーの構造を制御した、高分子-蛋白質複合体の合成及び辺縁部位に用いる高分子-コラーゲン-アパタイト複合体等の合成とそれら材料の角膜材料としての基礎的なデータ蓄積を行った。PVAハイドロゲル表面等へコラーゲンなどの接着性蛋白質、RGDS, IKVAV等のオリゴペプチド表面化学修飾法を研究した。高分子材料の表面修飾剤として高分子量ポリリンゴ酸の合成、リガンドとして糖鎖分子・アミノ酸などをナノオーダーで配向を制御固定化する技術の開発を行った。 強固な角膜への固着が得られるように、これらと無機物で生体適合性の高いハイドロキシアパタイトの複合化方法を開発した。コラーゲン固定化PVAハイドロゲルとアパタイト微粒子複合体及びその多孔体構造の合成方法を検討した。微細加工技術を利用しモデル表面を作成し細胞-材料の相互作用を検討するとともに、微細加工技術の基礎的技術開発を行った。パーフォレーション技術やエレクトロスピニングによるナノファイバー不織布作製法を検討し、物理的なアンカリングの効果が上皮の安定性に寄与するか検証を行った。 動物由来角膜細胞を用いた材料評価及び一部基礎的な動物試験に着手した。材料表面で上皮の多層化が確認された。また、リガンド分子の密度に呼応した細胞接着と形態の変化が確認された。接着蛋白固定化ナノファイバーシート上では、長期間安定に上皮が接着し、コラーゲン固定化PVAハイドロゲル及アパタイトの複合体では、角膜細胞に対して明らかな親和性が付与された。人工角膜上の上皮形成とその安定化に材料表面の形態が大きく影響し、長期間安定に機能する人工角膜の設計にたいする大きな指針が得られた。HAp-PVA複合体辺縁部分を家兎を用いて検討を行った結果、マイクロポア内への組織侵入とアパタイトとの複合化に伴う血管の侵入が認められ、デバイスの強固な固定が実現されることが期待された。
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