研究課題/領域番号 |
15300179
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
長野 勇 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50019775)
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研究分担者 |
八木谷 聡 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (30251937)
田澤 賢次 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (80018887)
小田 誠 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (50224241)
笠原 寿郎 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (30272967)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2004年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2003年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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キーワード | 誘導加温 / 癌治療 / リッツ線 / アプリケータ / フェライト / 1次元熱伝導シミュレーション / EMC / 小電力化 / 小型化 / 癌 / 動物実験 / シミュレーション / 共振鋭度 |
研究概要 |
・誘導加温装置の開発 従来の誘導加温装置における癌治療範囲は最大40mm(3mT@40mm)であったが、更なる治療範囲拡大を目指し装置を改良した。改良機の主な仕様は、消費電力最大10kW、共振電流300A、コイルの外形30cmである。同装置を用いて磁場強度の測定を行った結果、治療可能範囲が約90mm(3mT@89mm)であることを確認した。 ・アプリケータの高効率化 (1)高透磁性材料の付加(フェライト板の利用) フェライトをコイル下に設置することで、治療可能範囲を120mm(3mT@120mm)に拡大することができた。さらに、電磁界シミュレータMAFIAによるシミュレーション結果より、フェライトがアプリケータから漏洩する電磁波を低減していることも確認できた。 (2)高周波抵抗低減線材の使用(リッツ線の使用) 従来の装置はアプリケータでの銅損が5kWと非常に大きく、装置の小電力化及び小型化を推し進める上で大きなハードルとなっていた。そこで、リッツ線を用いた高効率アプリケータの製作に努め、消費電力を約30%低減することに成功した。 ・DM発熱メカニズムの解明 これまでDM発熱メカニズムは未知とされ、定量的に測定したという報告は皆無であった。そこで、トロイダルコイルを用いてDMのヒステリシス損を実験により測定し、DM発熱量の約40%がヒステリシス損による発熱であることを確認した。 ・血流による冷却シミュレーション 1次元熱伝導シミュレーションを行うことで、人体の各部位における治療可能性を明確にできた。 ・渦電流対策 豚など大型動物を用いて動物実験を行う際は、渦電流による発熱を考慮しなければならない。簡単なモデルを想定した理論的考察の結果、出力周波数を約150kHzにすることで渦電流による発熱を小さくし、DMを十分発熱させることができると分かった。また、豚肉を用いたin vitro実験でも同様の結果を得た。 ・誘導加温装置に関するEMC対策の関連研究も行った。
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