研究課題/領域番号 |
15300183
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
別府 慎太郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40113500)
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研究分担者 |
石蔵 文信 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50303970)
嶺 喜隆 (株)東芝医用機器, 主務(技術研究者)
嶺 善隆 (株)東芝医用機器, 主務(技術研究社)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 超音波 / 造影 / 微小気泡 / コントラストエコー / 潅流イメージング / 選択的 |
研究概要 |
平成15年度は、静脈性心筋コントラストエコー法による選択的潅流イメージング(selective perfusion imaging : SPI)開発のための基礎実験を行った。 対象は麻酔開胸ビーグル犬。SPIのための使用装置は、現有設備の従来の二次元断層心エコー装置2台を、一方をイメージング用、他方を微小気泡破壊用として用いた。まず、イメージング用エコー装置にて左室短軸断面を描出し、微小気泡からなる超音波造影剤を持続的に静脈注入することで、心筋コントラストエコー法を施行した。次に、左冠動脈回旋枝近位部に気泡破壊用装置の探触子を固定し、送信間隔200msで高音圧照射し、回旋枝を通過する微小気泡を破壊しながら、心筋コントラストエコー法を施行した。 結果として、高音圧で微小気泡を破壊することで、全例に回旋枝領域に非染影領域が認められ、SPIが可能であった。回旋枝近位部を機械的に閉塞させて心筋コントラストエコー法を行ったときの非染影領域と回旋枝近位部閉塞後のエバンスブルー染色による組織の非染色領域は、SPIによる気泡破壊時の非染影領域と一致した(それぞれ、r=0.90、r=0.91)。 以上の結果より、静脈性心筋コントラストエコー法においても、高音圧超音波で選択的に対象血管を通過する微小気泡を破壊することで、選択的潅流イメージングは可能であることが示唆された。 平成16年度においては、SPIの最適化条件を探るための新たな動物実験を行った。微小気泡を破壊するための超音波の音圧を変化させた場合、音圧を高くすればするほど、選択した血管を通過する微小気泡をより効果的に破壊することができたが、選択していない血管を流れている微小気泡も一部壊れることがわかった。また、神戸市立中央市民病院の循環器科と共同研究を行い、冠動脈バイパスグラフト術後の患者でのバイパスグラフト潅流をSPIで評価した。結果として、SPIによりバイパスグラフトの潅流領域を非侵襲的に可視化することに成功した。
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