配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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研究概要 |
5カ年の研究から得られた研究成果は以下の通りである. 1)筋力トレーニング後に,50%Vo_2maxのランニングを行った場合,同じ筋力トレーニングだけを実施した場合に比較して,生体の回復過程に差異が見られるかについて生化学的見地から検討した.その結果,同化・異化ホルモンおよび成長因子の分泌からは,顕著な差異のないことが明らかになった.今回はトレーニング当日のみの測定であったが,CPKなどの筋の損傷を示す指標が,トレーニング日翌日以降に増加することから,今後,トレーニング後数日間を追っていく必要がある. 2)ジャンプ運動の主働筋である膝関節伸展筋群が疲労して,運動中に発揮トルクが回復していない状態においても,エキセントリック局面の股関節が代償的にトルクを発揮し,ジャンプ力を回復する可能性のあることが示唆された. 3)十種競技者5名を対象として,パワーのトレーニング種目(主にウェイトトレーニング)を中心とした高強度トレーニング(WT)と無気的持久力のトレーニング種目(主に走トレーニング)を中心とした高強度トレーニング(RT)によって生じる生理学的指標の変化を追跡調査した.トレーニング負荷を与えた後の回復には個人差が生じるために,個々に応じたトレーニング処方が必要であることが明確になった.また,骨格筋の損傷は,力の立ち上がりを阻害しない可能性があると考えられる. 4)高強度運動(十種競技競技会)回役期に関しては,主観的指標(全身疲労度)に対して客観的指標である起床時心拍数や,筋や結合組織(CK,LDH,GOT)は早期の回復を示し,一方で,客観的指標である血球成分(RBC,Ht,Hb)は主観的指標と同様もしくは回復の遅れを示す傾向がみられた.血球成分の回復の特徴から十種競技者における有効な指標となることが示された. 5)長大筋力発揮運動後の回復時間は各パラメーターによって異なり,回復の過程には個人差がみられた.なお,最大筋力発揮の負荷後5分における低下と,負荷後60分における低下はその原因が異なる可能性がある.
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