研究分担者 |
金久 博昭 東京大学, 生命環境科学系, 助教授 (50161188)
川上 泰雄 早稲田大学, スポーツ科学部, 教授 (60234027)
神崎 素樹 東京大学, 生命環境科学系, 助手 (30313167)
久保 啓太郎 東京大学, 生命環境科学系, 助手 (70323459)
深代 千之 東京大学, 生命環境科学系, 助教授 (50181235)
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研究概要 |
これまでの我々の研究により,加齢に伴い筋量及び筋機能の低下が生じ,それは,身体の部位差が見られることが明らかになってきた.この要因として,日常生活における各筋群における筋活動水準が異なることが推察される.そこで本研究では日常生活における身体各部位の筋の活動状態を定量することにより,加齢による筋量や筋機能低下と筋の活動水準の関係を明らかにすることを目的とした.本年度においては,加齢に伴い筋量低下が生じる筋群を対象とした筋力トレーニングの重要性を背景とし,筋力トレーニングを実施するうえで各筋の活動水準を考慮する必要性があることから,加齢による筋量低下が顕著である腹直筋,大腿前部及び下腿後部筋群を対象とした筋力トレーニングを実施した. 被検者は,66歳から73歳の男性2名及び女性8名であった.被検者には,腹直筋,大腿前部および下腿後部を対象とした自重を用いた筋力トレーニング動作を行わせ,そのときの腹直筋,脊柱起立筋,内側広筋,大腿直筋,外側広筋,大腿二頭筋,前脛骨筋,腓腹筋内側頭の計8筋の表面筋電図を導出した.そして,トレーニング動作時における筋活動水準を定量した. 本研究の結果よりトレーニングを対象とした筋の活動水準は高く,40%MVCレベル以上であったことから,加齢の影響を受けやすいとされる腹部,大腿前部の筋に対し,有効なトレーニング刺激となることが推察された.特に,腹筋動作,椅子座り立ち動作,膝持ち上げ動作は,日常生活における仰臥位から起き上がり動作,椅子からの立ち上がり動作及び階段の昇り降り動作に類似したものであり,これらのトレーニング動作を用いたトレーニングによって,日常生活動作を比較的簡単に行うことができるようになることが推察された.
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