研究課題/領域番号 |
15300229
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
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研究分担者 |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
桧垣 靖樹 佐賀大学, 医学部, 助教授 (10228702)
千葉 仁志 北海道大学, 医学部付属病院, 教授 (70197622)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
2005年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2004年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | ACE / SNP / 運動 / ホルモン / 加齢 / 筋力 / 適応 / QTc / アンジオテンシンI変換酵素 / 遺伝子多型 / 運動トレーニング / ノックアウトマウス / 高齢者 / 遺伝子 / 循環動態 |
研究概要 |
アンジオテンシンI変換酵素(ACE)遺伝子の挿入欠損(I/D)多型と身体能力やトレーニング効果の差異に関する研究は数多い。本研究では(1)ACE遺伝子I/D多型がどのようなメカニズムで身体能力やトレーニング効果に影響を及ぼすのか(2)加齢に伴う筋力の変化とACE遺伝子I/D多型の関係(3)高齢者を対象としたトレーニングの効果とACE遺伝子I/D多型の関係、(4)ACEノックアウト(KO)マウスの糖代謝についてを調査した。 (1)ACE遺伝子I/D多型のI/I型とD/D型、それぞれ6名を対象として低・中・高強度の多段階運動負荷試験を行った。予想を反して安静時、運動中と回復期のいずれにおいてもACE遺伝子I/D多型間で血中アンジオテンシン(Ang)II濃度に差を認めなかった。またAng IIの変化はAng Iに依存して変化することを示した。 (2)高齢者190名を対象に4年間の加齢に伴う脚伸展パワー、膝伸展力と握力の変化とACE遺伝子I/D多型について調査を行った。その結果、いずれの項目においてもACE遺伝子I/D多型間で差を認めなかった。 (3)135名の高齢者を対象に12週間のステップ運動トレーニングを行い、その効果をACE遺伝子I/D多型間で比較した。その結果、有酸素性作業能力と脚伸展パワーに有意差を認めなかったものの、心機能の指標の1つである心電図のQTc間隔がI/I型に比べてD/D型で有意に改善した。 (4)ACE KOマウスへ糖負荷試験とインスリン負荷試験を実施した。今後、野生型との比較を行う。 以上の結果はACE遺伝子I/D多型は身体能力に強い影響を及ぼす因子ではないことを示唆する。しかしこの遺伝子多型間が心機能の運動適応に影響を及ぼす可能性がある。これは身体能力には差が無くとも適応のメカニズムがこの遺伝子多型間で異なる可能性を示唆している。
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