研究課題/領域番号 |
15300246
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生活科学一般
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中井 孝章 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (20207707)
|
研究分担者 |
山本 由喜子 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (00174821)
畠中 宗一 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (10141855)
小伊藤 亜希子 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 助教授 (90257840)
山縣 文治 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (10159204)
上田 博之 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 助教授 (70291599)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2003年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
|
キーワード | 写真投影法 / ミクロ-メゾ-マクロ / 食生活 / 家族関係 / 居場所 / 孤食 / 高層住宅 / 短期-中期-長期 / 動的家族画法 / 食卓 / 学校給食 / 完全米飯給食 / 主食・主菜・副菜 / 栄養バランス / 子どもの自立 / 母子密着 / 都市開発 / 生活時間 / 肥満度出現状況 / 食物アレルギー / 子どもの食生活 / 生活リズム / 子どもの居場所 / 遊びの変容 / 完全学校週五日制 |
研究概要 |
本研究は、まず写真投影法調査を用いて、大都市に暮らす子どもたちの視点で、彼らの生活状態や生活環境を調べるとともに、理解したうえで、「家庭(ミクロ)-地域社会(メゾ)-国家・社会システム(マクロ)」といった各々のレベルで生成する彼らのさまざまな生活問題およびその改善策を究明した。その結果、深刻な生活問題として浮上したのは、主として子どもの食生活問題、家族問題、居場所問題であった。まず食生活問題については、家族の人たちと共食をしない子ども(孤食の子ども)たちの方が、共食をする者たちよりも、食事内容が貧困で栄養面でも問題があることが調査を通して明らかになった。っまり、食生活問題とは、子どもたちのこころの問題である以上に、彼らの健康の問題であることが解明された。そのことは孤食の新たな知見であると断言できる。家族問題については、子どもたちが描く食卓の絵からわかるように、近年、食卓の家族関係が稀薄となっているにもかかわらず、子どもは孤食をエンジョイしていることが明らかになった。居場所問題については、放課後の子どもたちの生活行動の範囲(テリトリー)が家庭およびその周辺にまで縮小化したことを反映して、居場所や遊び場所が自宅や自室、さらには特定のモノとなり、学童期の空間的発達に停滞がみられることが明らかになった。また、大都市で展開されている住まいの高層化についても、独自に調査研究をした結果、安全面に加えて6階以上の住宅に住む子ども(3歳児)たちは、それよりも階下の住宅に住む子ども(3歳児)たちに比べて、自立度が低いことや母子密着が起こることで子どもの発達遅滞をもたらすことが明らかになった。以上のような新たな知見(特に、食生活問題)は、単なる研究成果にとどめずに、それを子ども支援機関にフィードバックするために、前述した3つの空間スケールに「短期/中期/長期」の3つの時間的資源を掛け合わせ、具体的な改善策を提言する予定である。
|