研究分担者 |
中原 忠男 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90034818)
岩崎 秀樹 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50116539)
植田 敦三 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50168621)
小山 正孝 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (30186837)
磯崎 哲夫 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90243534)
池田 秀雄 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50112165)
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配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
2005年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2003年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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研究概要 |
本研究の目的は、日本の理科,算数・数学科における基礎概念をもとに,海外の基礎概念と比較することを通して,各基礎概念の最適な学習学年を明らかにすることであった。このため,まず,歴史的見地から我が国の初等・前期中等教育の理科,算数・数学科における基礎概念を抽出し,次に,比較教育学的見地から抽出した基礎概念を海外と比較し,その基礎概念の最適な学習学年を明らかにしていくという方法を用いた。具体的には、以下のことを行った。 (1)我が国の初等・前期中等教育の理科,算数・数学科における基礎概念を抽出し,日本において,その基礎概念が学習されている学年を同定した。このため,第二次世界大戦後の我が国の初等・前期中等教育の学習指導要領から基礎概念を抽出し,その基礎概念が日本ではおおむねどの学年で学習されているかを同定するとともに,日本におけるその基礎概念を扱う学年の特徴を歴史的見地から概観した。 (2)前項で抽出した我が国の初等・前期中等教育の理科,算数・数学科の基礎概念とその基礎概念が学習されている学年を用いて,現在使用されているアメリカやイギリス,ドイツ,シンガポールなどの諸外国の代表的なカリキュラムと比較し,その基礎概念を学習する上で最適と考えられる学年を導出するとともに,その特徴を比較教育学的見地から概観した。 上述の方法を用いて抽出した基礎概念に関して、理科では86%,算数・数学科で88%の最適学習学年を導出できた。なお、学習内容は教育的背景と大きく関わると考えられる。そこで、今後は今回導出した最適学習学年を現在の我が国での教育的背景と関連づけて吟味することが必要と考える。
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