研究課題/領域番号 |
15310046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
空閑 重則 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60012051)
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研究分担者 |
和田 昌久 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40270897)
服部 順昭 東京農工大学, 農学部, 教授 (90115915)
安藤 恵介 東京農工大学, 農学部, 助手 (70262227)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | セルロース / 熱分解 / レボグルコサン / 無水糖 / レーザー / バイオマス / カフェイン / 抽出 / デンプン / セロビオサン / 真空熱分解 / 炭酸ガスレーザ / 赤外線レーザ分解 |
研究概要 |
セルロースの熱分解で生成する無水糖を効率よく採取するため、原料の開放面から加熱できるレーザー熱分解を検討した。熱分解に必要な照射条件は大略75〜100Wでパルス長14ms以上、150〜250Wでパルス長8ms以上であった。真空中の処理では生成物がエアロゾル化するため回収が困難になり、レボグルコサン収率は最高で17.8%(セルロース分解量に対し)と低かった。常圧の不活性ガスを掃気しながら処理することにより生成物を出口のトラップで効率よく捕集でき、最高収率は35%、安定的には20〜25%であった。比較のために行った真空ガラスフラスコ中での伝導加熱ではトラップなしで35%、短いトラップ付きでは45%、長いトラップ付きでは56%と高かった。そこで真空中での処理を連続的に行い、かつトラップを加熱部直近に配置するベルトコンベヤ装置を考案し試作した。この方式でのレボグルコサン収率は到達真空度に依存し、最高到達真空度400Paではアビセルから25%、デンプンから42%であった。容器に微量の空気あるいは窒素を導入するとレボグルコサン収率が向上することが分かった。最適圧力は約5KPaであり、このときの最高収率はアビセルで70%、デンプンで50%であった。このようにセルロースからの収率は従来報告されている最高値約55%を大きく超えた。また本装置は従来のバッチ法と異なり処理量を任意に増やすことができるので、セルロースからのレボグルコサン製造法として実用性がある。本装置の応用としてコーヒーおよび日本茶からのカフェインの抽出を試みた結果、原料に含まれるカフェインの80〜90%が350℃での処理で抽出された。このようにベルトコンベヤ式熱分解装置はバイオマスからの有用成分の抽出法としての有効性が確認された。
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