研究課題/領域番号 |
15310090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 功一 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (50283875)
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研究分担者 |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | RNA干渉 / 遺伝子機能 / ハイスループット分析 / マイクロパターン化表面 / 細胞アレイ / トランスフェクショナルアレイ / 自己組織化単分子膜 / エレクトロポレーション / 遺伝子機能解析 / 微細加工 / 細胞マイクロアレイ |
研究概要 |
RNA干渉を利用して多数の遺伝子の機能を細胞レベルで迅速に分析することのできるsmall-interfering RNA(siRNA)導入用マイクロアレイの作製を目的とた。研究を進める中で、siRNAの導入効率の向上が最重要課題であるとの認識に至ったため、とくに、siRNA導入用アレイの試作とsiRNA導入方法の開発を中心に研究を進めた。 まず、マイクロパターン化自己組織化単分子膜上にカチオン性脂質とsiRNAの複合体を担持させるという手法を用いてアレイを作製した。また、アレイ上における細胞へのsiRNAの導入および遺伝子発現の抑制の可能性について調査した。siRNAアレイ上で細胞を培養した結果、siRNAが細胞内に導入され、同時に導入したEGFP遺伝子の発現は配列特異的に抑制された(論文投稿中)。 次に、アレイに搭載するsiRNAとして、完全長cDNAを鋳型として合成した長鎖dsRNAを、さらにリボヌクレアーゼで分解して得られるsiRNAを用いることを検討した。多種類の遺伝子の発現を抑制したい場合であっても、最適なターゲット配列を予め知る必要がないという利点をもつためである。この場合にも、アレイ上に培養された細胞の微小領域に限局してd-siRNAによる干渉阻害を誘導できた。 第3の方法として、これまで以上の高い効率でsiRNAを細胞内に導入するため、高電圧パルスを利用するエレクトロポレーションを試みた。カチオン性高分子であるポリエチレンイミンとsiRNAの高分子電解質複合体形成を利用して電極基板上にsiRNAを担持し、その表面に細胞を播種した。細胞がアレイに接着した後、電気パルスを印加することで、siRNAのアレイからの脱離と細胞への導入を行わせた。アレイの作製条件、電気パルスの印加条件、評価法などを最適化することで、高い効率でsiRNAの導入が可能で、その結果としてsiRNAと同時に導入された遺伝子(発現プラスミド)および内在性の遺伝子の発現を高い効率で抑制することが可能であった。 以上のように、本課題では、siRNA導入用アレイの試作とsiRNA導入方法の開発に成功した。
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