研究課題/領域番号 |
15310093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 晋作 大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (70207728)
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研究分担者 |
堤 康央 国立医薬品食品衛生研究所, 大阪支所・医薬基盤研究施設第二プロジェクトチーム, 副プロジェクト長 (50263306)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2004年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2003年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 細胞内薬物徐放 / ナノスフェアー / バイオ・ナノ・キャリア / オルガネラターゲティング / DDS / ナノ治療システム / アンチセンス核酸 / FACS / 共焦点レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
本研究では、細胞内での薬物動態制御に基づくナノ治療システムを構築することを目的とした。まずバイオ・ナノ・キャリアを用いて細胞質内に導入した機能性ナノ粒子の導入量並びに導入効率については、FACSを用いた評価システムを構築し、また、細胞内導入部位についてはレーザー顕微鏡を用いた評価システムを確立した。次に細胞内に導入する機能性ナノ粒子として、表面吸着型ナノ粒子(ポリビニルアミンナノスフェアー(NS))を合成した。このナノスフェアーの粒子径・表面電荷を測定した結果、粒子径308nm、表面電荷21.8mVを示す、粒子表面がカチオン性に帯びた単分散のナノスフェアーであった。このNSには、1粒子あたり約4万分子のオリゴヌクレオチドが吸着することを明らかにした。そのオリゴヌクレオチド吸着NSの物理化学的特性を評価した上で、その情報に基きバイオ・ナノ・キャリアに封入し、細胞質内へ導入することで、細胞質内薬物徐放化システムの構築を試みた。その結果、バイオ・ナノ・キャリアを用いることでオリゴヌクレオチド吸着NSを細胞質内に導入できること、細胞質内に導入されたNSからオリゴヌクレオチドが徐放され、細胞質全体に拡散している像を観察することに成功した。また、新たに薬物徐放化機能を有するアルギン酸ゲル粒子を封入したバイオ・ナノ・キャリアの作製法を確立し、先と同様、細胞質内に導入されたアルギン酸ゲル粒子からの薬物徐放を確認した。 以上の研究成果より細胞内での薬物の時間的、空間的制御によるナノ治療システムの一端を構築できたものと考える。
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