配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
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研究概要 |
ER流体は,外部電場の作用の下で粘性を数ミリ秒のオーダーで可逆的に変化できる機能性流体である.本研究では,ER流体を用いたブレーキ,ダンパ及びパルプ等の各種機械要素が全く可動部を持たない電極対だけによって構成できるため小型化が可能であるという特徴を活かして,ER流体を作動媒体とする一種の触覚ディスプレイとしての点字表示システムを構築することを目的に,以下の研究を実施した. (1)ER流体マイクロシステムの設計の基本となる圧力流れ,回転せん断流れ及び振動スクイーズ流れの三種の流れモードに関して,二種類のマイクロ粒子分散系ER流体と一種類のナノ粒子ER流体を取り上げ,0.05〜0.3mm程度のマイクロギャップをもつこれら三種の流れモードにおける流動特性を可視化観察によって明らかにし,それぞれのER特性との関連性について検討し,マイクロギャップ流れに適した分散系ER流体とその応用に際しての設計指針を提示した. (2)マイクロ粒子分散系ER流体を作動媒体とする3ポートマイクロERバルブと2つのERバルブで駆動されるダイアフラム型マイクロアクチュエータとをフォトリソグラフィ法によって構築し,それぞれ流量制御特性とPID位置フィードバック制御を適用した場合のダイアフラムの応答特性とからその性能評価を行い,点字表示システムのアクチュエータとしての可能性を検討した. (3)点字表示システムの1つの凸ピンを駆動するためのストロークと押上力の得られるマイクロベローズを用いたマイクロアクチュエータをフォトリソグラフィ法によって製作して,その性能を評価した.供給圧力が550kPa以上で凸ピンのストローク0.5mmと十分な押上力(0.15N)が確保できることを実験的に示し,2つのERバルブをON-OFF制御することによって凸ピンの駆動を実現している.
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