研究分担者 |
黒木 幸令 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (40234596)
林 健司 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (50202263)
岩倉 宗弘 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (80325547)
服部 励治 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60221503)
蟻川 幸彦 長野県食品工業試験場, 主任研究員
池崎 秀和 株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー, 専務取締役
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研究概要 |
本研究では、味覚・嗅覚センサのマイクロ化を行った. 具体的には下記の成果が得られた. 1)システムの小型化 味覚センサシステムをFlow Injection Analysis法に基づいてシステムの小型化を行なった.これに伴い,サンプル量も従来の1/20に減少させることができた. 2)受容膜表面構造の解析 走査型プローブ顕微鏡をもちいて受容膜の表面構造を調べた.その結果,味の相互作用(苦味抑制剤の効果他)を視覚的に確認することができた. 3)マイクロ化味覚センサの開発 半導体微細加工技術を用いて味覚センサ電極部の微小化を行った.走査型プローブ顕微鏡により,味物質と脂質膜電極表面の相互作用の状態を観察した.電極材料としてガラス基板上にAg, Au, Pt等の各種電極をスパッタリングで形成し,応答感度および耐久性において電極形成の最適条件を求めた.さらの脂質膜の電極上の形成条件についても同様の観点から検討し,これまでのものと同等の感度および耐久性を有するセンサデバイスを作成できた. 4)マイクロ化匂いセンサの開発 同様に界面電位制御型匂いセンサの微小化を行なった.匂い物質の吸着部にはAuをガラス基板に蒸着したものを用いた.また、走査型プローブ顕微鏡により匂い吸着表面および吸着サイトの構造解析を行った. 5)データベースの構築 官能検査を実行し,センサの測定結果と官能検査の結果を照らし合わせ,ワイン及び日本酒の品質やおいしさの評価のためのデータベースを作成した.食品(ワイン,日本酒,茶,野菜類)の風味,品質,おいしさを構築する指針となった. 6)嗅覚生理学実験 ラットの匂い刺激に対する反応を測定した.この結果,人間において個々の特性を考慮した感性データベース作成のための知見が得られた.
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