配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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研究概要 |
2004年3月に故障したAVHRRの受信システムの復旧が計画通りに進まなかったため,一部計画を変更し,MODISデータを観測システムの中心とした.MODISはAVHRRとほぼ同じ分解能,波長域のバンドをもつことから,これまでに開発した解析手法をほぼそのまま利用することができた. MODISデータは生産研究所に加えNASAゴダート宇宙飛行センターのデータも利用することとし,必要地域のデータを自動ダウンロードするプログラムを作成した.MODISでは,衛星にGPSシステムが搭載されており,軌道情報が正確に決まるため幾何補正の精度が上がり,AVHRRでは補正精度が低く適用はできなかった熱異常の自動検出ルーチンを組込むことも可能となった.解析結果は,現在http://vrsserv.eri.u-tokyo.ac.jp/REALVOLC/MODIS/で公開しており(各火山の最新の熱画像と過去1年間の熱異常の時間変動を示すチャート),これにより東アジアの主要100活火山の準リアルタイム観測システムが一応完成し,今後のより高度な観測・解析を行う基礎を築くことができた. このような準リアルタイム観測システムの開発と共に,過去データを利用して,噴火活動に伴う熱異常の発生と地殻変動,地震活動,SO2放出率などの相互関係の検討を行い,衛星データの噴火予知研究への応用の可能性を探った.例として浅間火山の2004年〜2005年の活動を取り上げ,GPSデータから捉えた深部でのマグマ貫入イベントの発生に1〜2ヶ月遅れて,熱異常の発生(場合によっては噴火を伴う)が起きることなどを明らかにした.また,噴火に数週間先行して熱異常が発生することもわかり,衛星による火山観測の実用性を再確認した(結果は2006年1月「火山」に投稿).
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