研究課題
基盤研究(B)
本研究は、プロリンペプチド結合の異性化反応を触媒するペプチジルプロリルシストランスイソメラーゼ(PPIase)の基質タンパク質をプロテオミクスの手法を適用して網羅的に解析することを目的とした。そのために、ヒトのシクロフィリンイソタイプ9種類、FKBPイソタイプ11種類、parvulinのイソタイプ3種類の合計23種類及び他の種のPPIaseを対象として解析を行った。まず、シクロフィリン・FKBPのアイソフォーム遺伝子のクローニングとエピトープタグを融合させた形での発現ベクターの作製、ほ乳類培養細胞・Xenopus卵での発現、各種アフィニティー精製、MALDI-TOFMS・ESI-LC-MS/MS質量分析法及びそのデータ処理の各実験方法の最適化について研究した。これによって、各種細胞での発現及びより高感度で迅速な解析が可能となったので、それぞれのPPIaseの結合蛋白質の同定及びPPIase阻害剤を用いた解析を行った。その結果、約200種類が同定され、蛋白質代謝・細胞周期・細胞増殖及び維持・転写・ストレス応答・蛋白質分解・リボソーム合成・DNA代謝・RNAプロセッシング・蛋白質運搬・物質運搬・蛋白質生合成などに関わるタンパク質を含むPPIaseの機能ネットワークの概容が明らかになった。これらの中で、CyPGがRNAスプライシングに関わる一群の蛋白質に作用していること、また、FKBP25及びparvulin14がリボソーム生合成に関わる多くの蛋白質に作用しており、特に、parvulin14の場合、これがリボソーム合成の初期段階に関与すると考えられるトランス因子のリボソーム前駆体上へのリクルートに関与する可能性があることなど新しい知見を得た。
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