研究課題/領域番号 |
15310169
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
|
研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
YULIA MIKHAILOVA (YULIA Mikhailova) 広島市立大学, 国際学部, 教授 (00285420)
|
研究分担者 |
藤本 和貴夫 大阪経済法科大学, 教養科目群, 教授 (70029734)
生田 美智子 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (40304068)
木村 崇 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (80065234)
メリーニコワ イリーナ (メーリニコワ イリーナ) 同志社大学, 語学文化研究教育センター, 教授 (10288607)
井上 泰浩 広島市立大学, 国際学部, 教授 (50347613)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 日露関係史 / 日露相互のイメージ / 視覚表象 / 国際研究者交流 / イメージ論 / ステレオタイプ / 日本 / ロシア / 日露相互観 / ヴィジュア・メディア / イメージ / ヴィジュアルな資料 / マス・メディア / コミュニケーション / コミューニケーション |
研究概要 |
本研究は、日本人とロシア人の意識の中にあった相互イメージを表象する幅広い視覚的資料を収集し、現在日本人のロシアイメージ及びロシア人の日本イメージ形成に関する視覚メディアの役割について世論調査を実施した。その結果、一般の通念(すなわち日本人のロシアイメージは不ガティブであるが、ロシア人は日本に魅了されていること)を覆し、歴史をさかのぼって日露の相互イメージの多様性を示し、イメージ形成の具体的な歴史的・社会的状況を分析し、イメージ発展のロジックを明らかにした。 一般的にいえば、「他者」イメージは「自己」イメージと対比して構築される。社会グループのアイデンティティは異なるので、それぞれが抱く「他者」イメージも異なる場合が多い。日露交流の黎明期には、「他国」に関するいくつかの異なるステレオタイプが同時に現れ、後に各々のステレオタイプに新しい情報が追加され、その外見が変容したにもかかわらず、本質はあまり変わっていなかった。「他国」について歪んだ情報が広く伝わった。国民国家の利益は国際関係において優位を占めたモダニティ時代には、ナショナルレベルで、あるイメージは誇張され、他のイメージは矮小化され、「他者」が敵対的あるいは軽蔑的に表象されるようになった。この表象は国内の社会秩序を管理統制し、国際関係で自国の利益・権力を主張することに役に立ったからである。しかしながら、ポスト・モダニティの時代、情報革命とグローバリゼーションによって国民国家による統制の弱化がおこり、イメージが流動的になり、その結果個人や社会グループのニーズへと適合するようになった。 イメージ形成における歴史的状況の理解は日露間のビジネス、政治、外交に関わる全ての人々のために大きく役に立っだけではなく日露関係改善に貢献しうる各分野のマスメディアにも深く教授されることを期待する。
|