研究課題/領域番号 |
15320060
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
大門 正幸 中部大学, 人文学部, 教授 (70213642)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2003年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 古英語 / 行間注解 / 語順 / リンディスファーン福音 / 助動詞 / 非定形動詞 / 生成文法 / 基底語順 / リンディスファーン福音書 / 行間注釈 / 非定形語順 / Lindisfarne Gospels / 非定型動詞 / ラテン語 |
研究概要 |
本研究で得られた重要な知見は以下の通りである。なお、(A)-(E)は特に北部方言で書かれた『リンディスファーン行間注解』に関するもの、(F)は北部方言以外の方言で書かれた注解に関するもの、(G)と(H)はそれぞれ古英語散文と中英語散文に関するもの、(1)は古英語・中英語全般に関わるものである。 (A)ラテン語1語が2語以上の古英語で訳されている場合、行間注解の語順は純粋な古英語の語順を反映していると考えるべき証拠がある。 (B)助動詞と本動詞を含む構文の場合、行間注解の語順はラテン語の動詞の形態的構造とは関係がない。 (C)助動詞と本動詞を含む構文の場合、否定辞が先行すると「助動詞一本動詞」語順が生じるが、これは古英語の否定辞の接辞としての性質を反映したものである。 (D)助動詞と本動詞を含む構文、特に本研究で分詞構文(ParticipleConstructions)と呼ぶ構文の場合、主語の有無が語順に大きな影響を与える。すなわち、主語が空の場合、「本動詞一助動詞」という語順が優勢となる。この操作は北欧語に見られる文体的倒置であると考えられる。 (E)ただし主語がある場合にも「本動詞一助動詞」語順は可能であるので、基底語順としてOV/VO両方の語順が可能であったことを認めざるをえない。 (F)文体的倒置によって引き起こされたと考えられる現象は北部方言以外の行間注解には見られない。 (G)古英語散文においては、文体的倒置によって引き起こされたと考えられる現象が、本研究で法動詞構文(ModalConstructions)と呼ぶ構文においても見られる。 (H)文体的倒置によると考えられる現象に関する、古英語における北部方言とそれ以外の方言との相違は、中英語にも見られる。 (I)北部方言とそれ以外の方言の相違はバイキングの侵略による北欧語の影響によるものであると考えられる。p/
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