研究分担者 |
池田 玲子 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (70313393)
岡本 能里子 東京国際大学, 国際関係学部, 助教授 (20275811)
三原 祥子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00343559)
三宅 和子 東洋大学, 文学部, 教授 (60259083)
茂住 和世 東京情報大学, 総合情報学部, 講師 (20286181)
佐々木 泰子 お茶の水女子大学, 留学生センター, 助教授 (20251689)
中村 和夫 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (10108368)
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研究概要 |
本共同研究においては,大学での学習を支える日本語表現能力育成カリキュラムの開発を目標とし,とくに統合的アプローチ・協働的アプローチによる各自の実践の分析行った。また,国内外の先行実践と研究情報の収集・分類を進めた。平成16年7月には豪州におけるFYE(初年次教育)の国際大会に参加して情報収集を行った。また,同年10月には,Writing Club関連の全米大学間組織の大会に参加し,日本での実践について2報告を行うと同時に情報収集・意見交換を行ったほか,米国内の大学および小学校でのWriting授業や支援組織の見学,担当者への聞き取り調査を行った。 平成17年度にはこれらの成果を持ち寄ってリソース化し,成果の分類と報告書作成を行った。その中では,言語や文章の産出プロセスを意識して複数の技能訓練を統合するという発想,異分野の教師間の協働を進め,複数分野での学習を統合する発想,内容・知識に関する学習や気づきと表現力の獲得,すなわち,コトと言葉の学習を統合するという発想を持ち,それらをもとに,カリキュラムの構築と実践を目指した。このような発想にもとついたカリキュラムを,個別の実践へつなげやすいコース・クラス・運営システムのモデルに落とし込んで提示した。共同研究参加者による教材・事例の分析を集積し,概ね以下のような分類で報告書に取りまとめた。 1.「米国・豪州など,海外の大学でのアカデミック・ライティング教育や初年次教育の動向を概観し,それらと比較しながら日本の大学での言語表現能力育成の現状を位置付ける」 2.「協働的アプローチによる言語表現能力育成に関する実践・調査について報告し,有効なカリキュラムを検討する」 3.「ティームティーチング,e-ラーニング,多人数クラスなど,様々な状況のもとでの言語表現能力育成カリキュラムを検討し,統合的アプローチについて考察する」 4.「実践の中での作文や討論のスクリプト,学習者に対する意識調査の結果など,学習者の産出した発話やディスコース,意識を対象に分析する」 5.「研究分担者・研究協力者が分野別に行っている実践や調査について報告にもとづき,学習者の専門や科目の目的,条件に応じた言語表現能力育成カリキュラムを検討する」
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