研究課題/領域番号 |
15320078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
史学一般
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研究機関 | 流通経済大学 |
研究代表者 |
関 哲行 流通経済大学, 社会学部, 教授 (60206620)
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研究分担者 |
豊田 浩志 上智大学, 文学部, 教授 (20112162)
多田 哲 中京大学, 教養部, 助教授 (10340176)
三浦 清美 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20272750)
大稔 哲也 東京大学, 人文社会系研究科, 助教授 (10261687)
長谷部 史彦 慶応大学, 文学部, 助教授 (30237995)
根津 由喜夫 金沢大学, 文学部, 助教授 (50202247)
松木 栄三 静岡大学, 人文学部, 教授 (50008033)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
2006年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2003年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 地中海 / 巡礼 / 民衆信仰 / 聖人 / 聖遺物 / 聖地 / 一神教 / 聖性 / キリスト教 / イスラム教 / ユダヤ教 |
研究概要 |
平成15年度は初年度でもあるので、研究会全体の方向性を確認しつつ、研究分担者と外部報告者による研究会を組織した。研究会のうちの1回では、ロシア人研究者を招聘してシンポジウムを開催し、ギリシア正教を含む比較宗教学の視点から、巡礼の歴史的意味を考察することができた。 平成16年度の研究会では文化人類学や四国巡礼に関する報告も組み込み、地中海世界の巡礼研究との異同を確認した。豊田はサンティアゴ巡礼路を自ら徒歩で歩む一方、多田はイギリスの国際学会での報告を行った。 平成17年度は豊田が聖地イェルサレムを訪れ、イエスゆかりの聖所についての現地調査を実施した。関と大稔は国際シンポジウム「四国巡礼と世界」に参加し、アジア諸国の巡礼との比較研究の上で多くの知見を得た。 平成18年度は科研の最終年度であるので、研究の総括に取り組み、おおよそ以下のような研究成果を確認できた。 (1)キリスト教、イスラム教、ユダヤ教という地中海世界の三つの一神教には、教義や教会組織(教団)などの点で相違点が見られる一方で、巡礼については親近性が少なくない。 (2)巡礼は教会や教団により敬虔な宗教的営為とされる反面、民衆信仰の要素を常に包摂しており、教会や教団による保護と統制を必要とした。病気治癒に代表される民衆信仰こそが、多くの民衆を巡礼に駆り立てた主要因の一つであった。 (3)ユダヤ教がキリスト教やイスラム教の母体となっていることから、三つの一神教に共通する聖地や聖人は少なくない。 (4)差別と緊張を孕む地中海世界の総体的把握には、教会や教団の言説だけでなく、民衆信仰の表明としての巡礼にも目を向けなければならない。 (5)研究者自身による現地調査や巡礼体験の重要性も、再確認できた。これらは今後の巡礼研究の動向に、影響を与えるはずであるし、その一端が各研究者の著書や論文に垣間見られる。
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