研究課題/領域番号 |
15320088
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
永村 真 (永村 眞) 日本女子大学, 文学部, 教授 (40107470)
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研究分担者 |
大久保 良竣 (大久保 良峻) 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30213664)
山崎 誠 国文学研究資料館, 文学資源研究系, 教授 (70094696)
高山 有紀 新島学園短期大学, 国際文化学科, 助教授 (40279568)
藤井 雅子 醍醐寺霊宝館, 醍醐寺文化財研究所, 学芸員・研究員
池田 寿 文化庁, 美術学芸課, 調査官
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 聖教 / 抄物 / 顕密 / 東大寺 / 醍醐寺 / 高田専修寺 / 史料目録 / 史料データベース / 修験 / 法相 / データベース / 真言聖教 / 法相聖教 / 目録 / 隆源 / 顕教聖教 / 密教聖教 / 三論 / 調書 |
研究概要 |
中世寺院史料において質的・量的にも中核に位置する聖教を素材として、その史料学的な検討を行うことこそ,本研究の課題である。また研究素材としての聖教については、顕教・密教を中心にして、さらに真宗までその範囲を拡げて調査・蒐集を実施した。中心的に史料調査を行ったのは、奈良東大寺、京都醍醐寺であり、そのほか三重高田専修寺、神奈川県立金沢文庫であり、諸寺・機関に伝来する膨大な聖教の中に興味深い素材を見いだすことができた。 諸寺・機関に伝来する聖教の調査にあたっては、個々の史料から調書を作成してデータベース化し、また複製写真を入手することにより、それらを用いた検討作業を進めた。まず作成した調書は、画像参照と目録自動編成を機能にもつ専用システムにより逐次データベース登録した後に、その利用の簡便化を図るため目録化を行った。なお東大寺図書館に架蔵される聖教類(114架、法相・律部)については、その目録を科研報告書に掲載した。また醍醐寺・称名寺・高田専修寺において作成した調書データは、紙幅の関係で科研報告書に掲載することはできなかったが、各寺・機関において進行中の重要文化財指定目録の作成に提供することにより、その有効利用を図った。 蒐集史料の検討作業のなかで得られた最大の成果は、聖教が顕・密・真宗において固有の機能を果たしていたことを実証できたことである。特に聖教のなかで量的に多きをしめる「抄物」について、顕・密・真宗においてその形式は類似しているものの、各々が修学・伝授・教化という固有の機能を果たしていたことが確認できた。これら固有の機能を通して、聖教を生み出した各寺・各時代の仏教受容の具体的な有様が,今後明らかにされよう。そのほか、顕教の論義法要、密教の伝授、門跡にとっての聖教など、多彩な聖教が活用された具体的な場が明らかにされた。
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