研究課題/領域番号 |
15320103
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
伊藤 定良 青山学院大学, 文学部, 教授 (40059788)
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研究分担者 |
平田 雅博 青山学院大学, 文学部, 教授 (90181164)
鍋谷 郁太郎 東海大学, 文学部, 教授 (10266356)
下田 淳 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (20244402)
川手 圭一 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50272620)
佐々木 洋子 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (30332480)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2003年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | ヨーロッパ / 国民 / 国家 / ドイツ / 地域 / ハプスブルク / イギリス / 帝国 / 史学 / 西洋史 / 西欧史 / 東欧史 / 近代史 / 戦争 / 国民国家 / マイノリティ |
研究概要 |
20世紀は「国民国家」の世紀といわれ、「国民国家」という単位が支配的であった。しかし、現在ヨーロッパでは、EU統合に象徴されるように、複数の国民国家を含む広域な地域統合が具体的な日程に上がっている。これに対し、国民国家内の一地域が政治的な単位として自己主張を始めている。広域地域、国民国家、地域の三層レヴェルの動きが交差しているのである。このような動きの中で、日本の内外で「国民国家」の意義が問い直され、同時に「ヨーロッパ」「帝国」が問い直されている。 本研究はこのような内外の研究の現状をふまえ、以下の三つの点から、近代ヨーロッパにおける帝国・国民国家・地域の歴史的位相を明らかにすることを試みてきた。1、国民国家研究において、領邦教会制と国民国家との関係および国家による青少年統合政策という側面から国民国家の問題点を明らかにする。2、国民国家の典型の一つであるドイツを分邦主義・多民族居住地域の視点からとらえ直す。3、大英帝国とハプスブルク帝国との比較を通じ、帝国意識と国民意識との関係、帝国内における「民族」の問題を問い直す。このため、本研究は、近代ヨーロッパという広い時間的・空間的範囲を対象に、帝国・国民国家・地域の歴史的関係を問うものとなった。 このような課題を持つ本研究にとって、具体的な研究方法は、各地域の専門家による研究を基礎にして、三者の位相を問うことであった。そこで、各研究者それぞれが、研究対象地域に関する文献・史資料を収集し、その分析を行った。そして、研究報告会を行い、それに関する議論を行い、研究課題を深めた。研究報告会では、民衆の国民化、戦争・国家・民主主義、ナショナリズムの複合的性格、帝国史と国内史などの重要な論点が確認され、また「地域」論をめぐる議論の進展をみることができた。これらの成果は、論文集として、近いうちに刊行される予定である。
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