研究課題/領域番号 |
15320120
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松田 素二 京都大学, 文学研究科, 教授 (50173852)
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研究分担者 |
鳥越 皓之 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80097873)
嘉田 由紀子 京都精華大学, 人文学部, 教授 (70231256)
古川 彰 関西学院大学, 社会学部, 教授 (90199422)
中村 律子 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (00172461)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2005年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2004年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2003年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 環境政策 / 環境保全 / 河川流域 / 湖沼流域 / 森林管理 / 共同体 |
研究概要 |
本研究は、日本を含むアジア・アフリカの地域社会が、これまで培ってきた地域環境の保全と改変の制度と思想を、現代世界の大きな環境変化のなかで再活用するための基礎的データの収集を目的としている。東アフリカ(ケニア・マラウイ)、南アジア(ネパール)、東南アジア(タイ)、中米(グァテマラ)、ヨーロッパ(英国)および日本の地域社会のフィールドワークによって、森林や河川に対して、地元の人々が対処してきた保全と改変の制度と思想を明らかにする。そして、それは環境の人類学的研究の新たな分野を開拓するべく、それらを比較し核となる環境論理を抽出することを通して、たんに土着のシステムの再評価にとどまらず、新たな環境政策の創造へとつながる視点を展望することを、本研究の課題とした。 具体的には、下記を実施した。 1)調査地域の住民が、生活空間としている森林や河川・湖に対していかなる認識をもち、どのような実践規則を形成してきたかなどについてのインタビュー調査と資料収集 2)環境に対して、行政や外部機関がどのような制度、法令などを整備し統制してきたかについての検討 3)国内および現地でのこれまでの調査結果を踏まえた研究会の実施。 本研究の結果、地元の人々が、近代化の過程で破壊されつつある自然環境に対して、開発と保護という二分法的態度に回収されない独自の環境改変の論理を伝統的に築いてきたことが明らかにされた。そしてこのいわば生活の論理を、現代社会の文脈のなかで、環境政策的に再構成していく手がかりを提供することが、本研究にとって今後の大きな課題となるだろう。
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