研究分担者 |
藤原 帰一 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (90173484)
城山 英明 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (40216205)
中村 民雄 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (90237412)
遠藤 乾 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00281775)
網谷 龍介 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40251433)
荒木 尚志 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (60175966)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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研究概要 |
「民主的」統治の問題は,マーストリヒト条約の批准に難航して以来,欧州統合にとって重要な問題となっている.本研究課題は,特にこのような問題関心を軸として,複雑極まりない欧州統合を分析しようとしたものである.そのため,法学・政治学両方の専攻者からなる研究チームを組織し,学際研究を行うことを目標とした. そこで,次の二つの点に留意し,上記課題にアプローチすることにした.一方で,ヨーロッパ・レヴェルと加盟国レヴェルとの間の複雑な相互影響関係を明らかにすること,他方で,欧州統合の加盟国内法・政治に対する影響を,特に政策決定過程および政策実施過程における調整という文脈において実証的に分析するよう努めた.このような実証分析は,「民主的」統治の問題が,なぜ近時のEU憲法論議において大きな重要性を持つようになったかを明らかにするものである. フランス・オランダの2005年国民投票は,また「民主的」統治の問題の重要性を如実に示すものであった.しかし,そもそもいかなる基準に照らしてEC機関が「民主的」であると判断さるべきなのか,あるいはいかにすればEC機関をより「民主的」にできるのかという基本的な問題についてすら,必ずしも合意が存在しないのが現状である.本研究では,そのような問題を,憲法条約およびフランス国民投票論議を分析することにより,明らかにしようと努めた. 本共同研究の成果は,最近刊行された「社會科學研究」57巻2号誌上の特集「欧州統合と民主的統治」に公表した.
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