研究課題/領域番号 |
15330037
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
松本 昭夫 中央大学, 経済学部, 教授 (50149473)
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研究分担者 |
川島 康男 中央大学, 経済学部, 教授 (00062175)
浅田 統一郎 中央大学, 経済学部, 教授 (20151029)
石川 利治 中央大学, 経済学部, 教授 (80266262)
藪田 雅弘 (薮田 雅弘) 中央大学, 経済学部, 教授 (40148862)
稲葉 敏夫 早稲田大学, 教育学部, 教授 (30120950)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2005年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | カオス / 非線形動学 / ボトルネック・モノポリー / KGMモデル / 非線形寡占ゲーム / カオス・コントロール / 分岐理論 / 空間経済学 / 寡占ゲーム / インフレ・ターゲット / Chaos / Nonlinear Dynamics / Competition Game / Spillover / Stability / Oligopoly Game / Bounded Rationality / Bifurcation / Nonlienar Dynamics / Density Function / Macro Dynamics / Hopf Bifurcation / コモンプール財 / 空間的自由参入競争 / 寡占小売市場 |
研究概要 |
本研究は伝統的な寡占・複占動学モデルを2つの方向に拡張した。一つは動学研究にパラダイムシフトをもたらしたといわれるカオス・ソリトン・フラクタルなどに象徴される非線形動学理論を導入し、経済において顕著に見られるさまざまな非線形要因が動学に及ぼす影響を分析したこと。もう一つは地域間貿易に顕著に見られるような動学モデルに空間あるいは距離といった概念を明示的に取り入れたときの効果を考察した。 主な研究成果の概要は以下のようなものである。 1 定常解が不安定なときに収束も発散もしない解軌道が吸収されるアトラクター集合の解明 2 非線形性が強いときには、複数の定常解の共存の可能性がでてくる。そこで初期点と定常点、周期解を結びつけるベイズンの構造とモデルのパラメータ値との間の定性的な関連性を明らかにした。 3 安定な定常解への解軌道の解析解構築し、モデルの動学構造をより一般的に解明した。 4 空間的な要素を明示的に組み込むことによる近隣地域からの影響と遠隔地からの効果が時間差をもってどのような影響をおよぼし、複雑な動学を発生させる可能性を検証できた。 5 空間動学モデルは時間遅れがある動学モデルと類似の構造をもっているので、安定化政策のラグが安定性におよぼす効果と空間が及ぼす効果との比較検討をおこなった。 6 空間競争を通じた市場地域の形状変化は従来の比較静学分析では6角形において均衡するとされているが、動学的な観点を付加した考察により様々な形状を呈することを示せた。 これらの直接成果の副産物としてマクロ動学モデルへの応用により幾つかの新しい知見が得られた。 *貨幣の動学的経済モデルに分析により流動性を罠を伴う不況経路・恐慌経路が新古典派完全健康経路に比してパレート劣位であることが論証可能になった。 *地域間の財の取引と地域間資本移動によって結びつけられた固定相場制の2地域マクロ動学モデルを構築し、ホッフ分岐定理の援用により景気循環を非線形動学理論にもとずいて理論的に分析した。
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