研究分担者 |
行武 潔 宮崎大学, 農学部, 教授 (30174832)
庄司 功 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 教授 (20282329)
柳原 宏和 広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (70342615)
二宮 嘉行 九州大学, 大学院数理学研究院, 助手 (50343330)
金 放鳴 東北大学, 大学院・環境科学研究所, 講師 (90323039)
佐竹 正夫 東北大学, 大学院・環境科学研究所, 教授 (30125380)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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研究概要 |
1997年の京都会議以降,地球温暖化防止に伴うCO_2等排出削減への取り組みについて,各国様々な措置が打ち出されている.我が国においては,政府レベルではCO_2削減量の約3.9%を森林資源の炭素固定機能により達成しようとしている.一方,民間レベルでは,排出権の売買により削減への貢献を果たしている.このような環境保全に向けた森林資源の役割が益々重要視されている中,現状の森林を取り巻く経済環境下では,再造林の放棄あるいは間伐などといった管理そのものの放棄が問題視されている.すなわち,管理が不十分な森林では炭素固定機能が十分発揮されないからである.管理放棄の背景には,将来的な価格の低迷などと言った不確実要素の増減が森林所有者の管理意欲に大きな影響を与えていることがある. 本研究では,まず実際に木材生産を通した炭素の収支,及び炭素吸収量の測定に関わる統計モデルの構築を行った.次に,森林経営を通した炭素評価をするため,動的計画法を応用した経営モデルを構築し,最適化フレームワークにおける炭素吸収量の推定及びShadow Priceの応用による間伐補助金に関わる炭素価値評価を行った.これらの炭素評価の分析は決定論的に持続的な森林経営が行われるものとの仮定の下に成立するものであるが,現実的には森林所有者は経営に関わる様々な不確実要素に直面し,経営判断を行っている.そこで,木材価格の不確実性を考慮できる森林資源管理に対する最適確率制御モデルを構築し,構築されるモデルを用いて森林所有者の管理行動を持続出来る価格閾値の探求を行った.仮に価格閾値が解明されれば,事前に持続的な資源管理が可能となり,上記で得られた炭素機能の確保が可能となる訳である
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