研究課題/領域番号 |
15330067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
江夏 由樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10194002)
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研究分担者 |
佐藤 正広 一橋大学, 経済研究所, 教授 (80178772)
城山 智子 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60281763)
山本 真 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 専任講師 (20316681)
林 佐保 (広川 佐保) 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 助教授 (90422617)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 土地市場 / 皇産 / 蒙地 / 旗地 / 東部内モンゴル / 档案 / 土地権利調査 / 満洲国 / 国史館台湾文献館 / 福建省档案館 / 中央研究院近代史研究所 / 近代的土地所有制度 / 臨時台湾戸口調査 / 豪地 / 台湾総督府 / 四川省答案館 / 四川省図書館 / モンゴル国中央国立文書館 / モンゴル人民共和国内閣フォンド / 国史舘台湾文献館 / 香港科技大学華南研究中心 / 蒙古産業公司 / 東亜勧業株式会社 / 東洋拓殖株式会社 |
研究概要 |
本プロジェクトは中国の国家図書館、福建省档案館、四川省档案館、台湾の国史館台湾文献館、中央研究院近代史研究所、香港の香港科技大学華南研究中心、モンゴルの国立公文書館、さらに、日本国内の一橋大学図書館、同経済研究所、国立国会図書館関西館、東京大学東洋文化研究所などの各研究機関、文書館において、20世紀前半の中国東北地域(満洲)、東部内モンゴル、台湾、福建省・四川省等の中国華南地域、また、上海等の都市における土地問題・土地政策等に関する史料・文献の調査を進めた。そうした研究を遂行するなかで、次のような研究成果を得た。 1.20世紀初期、東アジアの各地域では各土地の所有権者を確定する作業(「近代的」土地所有制度の確立)が進められていったが、そうした土地所有権を認証するプロセス、それを証明する「地券」等の形式・発行手続きなどについて、中国東北、東部内モンゴル、台湾などの各地域、上海等の都市の場合をとりあげ、その概要を明らかにした。 2.この時期の東アジアの各地域における清朝皇室・八旗人、朝鮮皇室、モンゴル王公らの有した家産的土地(皇産、旗地、蒙地など)の「民有地」化、つまり、「伝統的」な身分制に基づいた土地制度の整理・解体が、「近代的」土地市場の形成をもたらす重要な契機となった点を明らかにした。 3.「近代的」土地所有制が確立し、各土地が市場で自由に売買されるシステムが構築されていくなかで、不動産投資を目的とした巨大な資金が国境や地域の境を越えて流れ始めたこと、そうした資金流通を通して東アジア域内、また、域外との経済的連鎖が拡大していった点を確認した。 上記のような東アジアにおける土地市場の展開過程を検証しつつ、その動きとは対極をなす、中国共産党・同国民党が進めた土地の均分政策の持つ意味を検討していくことが、今後の研究課題となる。
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