研究課題/領域番号 |
15330133
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
高木 英至 埼玉大学, 教養学部, 教授 (20163165)
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研究分担者 |
野村 竜也 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (30330343)
杉浦 淳吉 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70311719)
林 直保子 関西大学, 社会学部, 助教授 (00302654)
佐藤 敬三 埼玉大学, 教養学部, 教授 (40008644)
阿部 年晴 埼玉大学, 教養学部, 教授 (50038957)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 社会構造 / 創発性 / 計算機シミュレーション / ゲーミング / シミュレーション / 社会的交換 / 協力 / マイクロ-マクロ / 社会秩序 / 計算モデル / 集団構造 / 社会的知性 / 複雑適応系 / 信頼 / 安心 / 関係的社会資本 / 創発 / 社会分化 |
研究概要 |
本研究課題の成果は大別して次の4つのカテゴリーに分けることが出来る。 第1は、本研究課題で用いた手法、特に計算機シミュレーションの社会科学における位置づけに関する、方法論的ないし哲学的な位置づけである。従来の例を整理しながら、計算機シミュレーションは数理モデルほど厳密ではないものの、柔軟で適用範囲の多い方法であること、特に進化型のシミュレーションに可能性が大きいことを見出した。 第2は単純推論型の計算機シミュレーションの結果である。この部類の成果は主に、エージェント世界でのエージェントの分化を扱った。野村は、ハイダー流のPOXシステムのメカニズムを仮定したとき、一定の確率で2極分化した集団構造を得ることを、解析ならびにシミュレーションによる分析で見出している。高木は、限界質量モデルを距離を定義した空間に展開することで、より一般的なモデルを提起している。そのモデルから、エージェント間の影響力の範囲が近隣に限定されるとき、エージェントのクラスタ化や極性化が生じることを見出した。 第3は進化型の計算機シミュレーションの成果である。エージェントの戦略が進化するという前提での計算結果を検討し、社会的交換ではエージェントの同類づきあいによって一定の「文化」が生じ得ること、さらに協力のために信頼に基づく協力支持のメカニズム、安心請負人による協力支持のメカニズムが生じ得ることを見出した。 第4はゲーミング/シミュレーションの手法に基づく成果である。林らは、人間被験者を用いたシミュレーションにより、地域通貨という公共財が普及するための条件を、ある条件のもとで特定している。杉浦はCross Roadというゲーミングを被験者に行わせることを通して、集団レヴェルの特性が出現する過程の記述に成功した。
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