研究課題/領域番号 |
15330160
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
田中 孝彦 都留文科大学, 文学部, 教授 (60138675)
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研究分担者 |
小林 剛 武庫川女子大学, 大学院・臨床教育学研究科, 教授 (60020137)
森 博俊 都留文科大学, 文学部, 教授 (10145708)
折出 健二 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20109367)
田中 昌弥 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (60261377)
庄井 良信 北海道教育大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (00206260)
氏家 靖浩 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (10311557)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2005年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2004年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2003年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 臨床教育学 / 教師教育 / 人間発達援助学 / 子ども理解 / カンファレンス / ケアと教育 / コミュニティ / ナラティヴ / 地域研究 / 生活史の語り / 発達援助専門職 / 教師の専門性 / 地域 / 発達援助 / 教師アイデンティティ / 生活史・実践史の語り |
研究概要 |
この共同研究の目的は、内外における臨床教育学的研究の具体的な展開を調査・検討することを通して、現代における教師教育改革で求められる教師の専門性の内実や教師教育・再教育の課題を考察することであった。 この目的のために、私たちは、福井大学・武庫川女子大学・北海道教育大学・都留文科大学における臨床教育学開拓の試みを検討し、フィンランドのヘルシンキ大学とオウル大学、カナダのヨーク大学とトロント大学、アメリカのコロラド大学への実施調査や、聴きとり調査の成果を考察した。 第一の成果は、日本における臨床教育学の研究と教育が、制度的水準だけでなく内容的水準にも拡張され、その多くが、大学院の修士課程・博士課程を含む教師の教育・再教育の改革の動きと内的に結びついていたことを明らかにしたことである。この検討を通して、私たちは、臨床教育学を、一方で、福祉・医療・心理臨床・教育を統合する現代の総合的な「人間発達援助学」として、他方で、教師の専門性の内実を問い、教師教育のあり方を問う「教師教育改革学」として構想していく必要を確認することができた。 第二の成果は、海外調査を通して、臨床教育学的な問題意識を持って研究・教育・実践を展開している世界の人々との交流が生まれ、「臨床教育学の国際的環境」について考察するための確かな基盤が生まれたことである。その結果、「子ども理解のカンファレンス」、「自己の形成を軸とした人間発達研究」、「ケアと教育の結合」、「人間発達援助専門職」、「総合的な人間発達援助学」など、いくつかのキーワードで研究交流することが可能になりつつある。 第三の成果は、いずれの調査においても、「地域に根ざす」視点と、「生活史の語りを聴き取る」視点とを複眼的に持つ臨床教育学的な諸研究と遭遇できたことである。コミュニティに根ざし、ナラティヴを生かした臨床教育学のさらなる展開が期待される。
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