研究課題/領域番号 |
15330189
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 東京外国語大学 (2004-2006) 兵庫教育大学 (2003) |
研究代表者 |
高島 英幸 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40128434)
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研究分担者 |
根岸 雅史 東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 教授 (50189362)
村上 美保子 星城大学, 経営学部, 准教授 (10331638)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 英語の文構造 / 英語の語順 / 縦断的調査 / 横断的調査 / 学習状況調査 / 日本人中学生 / 中学校英語 / 英語の語順の習得 / 後置修飾 / 縦断的研究 / 横断的研究 / 3年間の英語習得 / 学習困難度 / 練習の成果 / 英語の学力 / 中学生の英語 / 英語の習得・学習 / テストの開発 / スピーキング・テスト / 縦断的・横断的調査 |
研究概要 |
本研究の目的は、日本人中学生の英語の構造に関する知識の発達状況を、横断的かつ縦断的に追跡調査し,学習者の英語の基礎力育成の妨げとなっている潜在的な問題点を明らかにするとともに、その改善策を提案することであった。この目的のために、(1)日本の中学生が3年間で身に付ける英語の文構造を抽出し分類した。(2)上記の(1)を基礎に、まず、中学生の英語の構造に関する能力を測定するために、筆記試験を4種類とスピーキングテストを作成し、パイロット研究として東京と高知の公立中学校2校で実施した。この結果を分析し、スピーキングテストの成績と最も相関の高い2種類の筆記試験に絞り、対象校に実施した。(3)上記(2)の2種類の筆記試験を継続的に3年間、原則として、同一校の中学生を対象に、年2回、定期的に調査した(縦断的調査)。同時に、一斉調査のために全学年の資料も収集できるように依頼し(横断的調査)、資料収集を行った。 調査の結果、調査対象の12問の文法構造のうち、6'問が3年間、10問が2年間、2問が1年間での学習の進捗状況が明らかとなった。(i)be動詞の文は、This is….の形式とThis book ZSabout….との区別や理解は第3学年になっても満足のいく状況であるとは言えない。(ii)be動詞の文は、否定文の産出が語順の認識に比べて遅れ、第3学年で約8割の習得率に達する。(iii)日本語による影響が強く残り、I gave a cat some milk.というような文では、語順が,a catとmilkの順番が逆になる傾向がある。同様に、日本語にない後置修飾(a man on the right)は、1年経っても習得状況は6割以下であり、並べ替え問題では半数以下の正答率に止まっている。先に最も大切な要素を伝えるという英語の語順は学習が困難である。 以上のような状況を改善するには、教室以外での英語のインプットがほとんど得られない日本のような学習環境下では、教室におけるインプットが習得を促進するに足りる質と量を提供する工夫が求められると言うことがあらためて明らかとなった。
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