研究分担者 |
岡野 大 愛媛大学, 工学部, 助手 (90294785)
土屋 卓也 愛媛大学, 理学部, 教授 (00163832)
緒方 秀教 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50242037)
杉原 正顕 (杉原 正顯) 東京大学, 情報理工学系研究科, 教授 (80154483)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,「代用電荷法による数値等角写像と流体力学への応用」という具体的な課題を中心に,代用電荷法と数値等角写像に関連する様々な研究を行うことである.得られた主な成果は次の通りである. 1.代用電荷法を適用して,非有界な多重連結領域の等角写像の簡単で精度の高い近似写像関数の構成法を従来とは異なる正規化条件の下に構成し,その有効性を数値実験的に検証した.その結果,障害物の周囲の一様流,渦流,わき出し(吸い込み)流に加えて,2重わき出し流,渦対流,わき出し・吸い込み対流に関する直接的な計算が可能になった. 2.有界な多重連結領域からNehariの5種の標準領域への近似写像関数の統一的な構成法を提案し,その有効性を数値実験的に検証した. 3.非線形圧縮性流体問題に対する代用電荷法の適用法や,周期的に配置された無限個の障害物を過ぎる粘性流(Stokes流)問題等に対する代用電荷法の拡張を提案し,その有効性を数値実験的に検証した. 4.代用電荷法による数値等角写像に初めて数学的な収束証明を与えた. その他にも,数値解析の方法と流体力学への応用に関連して研究発表欄に記されたような様々な研究成果が得られている. これらの研究は基本解の重ね合わせという古典的な方法を計算機時代にふさわしい現代的な方法として甦らせるものである.代用電荷法と数値等角写像についてはさらに研究すべき課題が少なくない.また,Nehariの標準スリット領域への簡単で精度の高い数値等角写像が可能になったことから,これらの等角写像のための数学ソフトウェアの開発も是非実現したい.
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