研究分担者 |
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
二宮 広和 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (90251610)
神保 秀一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80201565)
町田 昌彦 日本原子力開発機構, システム計算科学センター, 主幹 (60360434)
笠井 博則 福島大学, 共生システム理工学類, 助教授 (20344822)
町田 昌彦 日本原子力研究所, 計算科学技術推進センター, 副主任研究員 (70354983)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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研究概要 |
1.細い一様なループ形状の超伝導体に外部磁場をかけたギンツブルグ・ランダウ(GL)モデルを考える.十分細い場合には1次元モデルで近似でき,超伝導状態は対応するGL方程式の解によって実現される.外部磁場の強さを表現するパラメータとGLパラメータの2つのパラメータについて,このモデル方程式の解の分岐構造を調べた.まず,外部磁場がゼロの特殊な場合について,方程式の全ての解を陽的に表すことに成功し大域的分岐構を完全に決定した.この手法を本来の2パラメータのモデル方程式にも適用し,その大域的分岐構造の解明に成功した.また,非一様な断面積をもつ管状領域の1次元GLモデルについても,非一様性がおよぼす解の形状を位相パターンから特徴付けた. 2.考える領域の幾何学的形状によってGL方程式の解の構造に大きな影響が生じるが,この現象の数学的な理解のため,領域変形による摂動問題と解の安定性を研究した. 3.時間発展のGL方程式について基礎的な研究を遂行した.また,GL方程式に現れる線形化作用素の研究も進めた. 4.GL方程式の研究では変分法が強力な手法としてよく用いられるが,適用にあたっては様々な局面で技術的な困難がつきまとう.ここではGL方程式と共通した構造を持つ反応拡散方程式系について,その遷移層を表す解の解析のために,変分構造に着日した解析手法の体系化を行った.将来的にGL方程式への応用が期待できる. 5.非線形現象を深く研究していくためには数値シミュレーションが欠かせない.BEC凝縮の3次元シミュレーションやGLモデルのシミュレーションなどを通して興味あるパターン・ダイナミクスを調べた.このような現象の数学的な解明はまだ難しいが,簡単なモデル方程式である反応拡散方程式に現れるフロント波や,それが生成・消滅する過程を表す新しい解の構成に成功した.
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