研究課題/領域番号 |
15340053
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
加須栄 篤 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40152657)
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研究分担者 |
中尾 慎太郎 (中尾 愼太郎) 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90030783)
高信 敏 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40197124)
牛島 顕 金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (50323803)
中川 泰宏 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (90250662)
加藤 信 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10243354)
久村 裕憲 静岡大学, 理学部, 助教授 (30283336)
小倉 幸雄 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00037847)
白井 朋之 金沢大学, 理学部, 助教授 (70302932)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | ディリクレ空間 / スペクトル収束 / 核関数 / エネルギー形式 / リーマン距離 / ネットワーク / 有効抵抗 / 擬等長 / 合成抵抗 / 調和関数 / 調和写像 / 測地グラフ |
研究概要 |
リーマン多様体、リーマン多面体やサブリーマン多様体を特別に重要なクラスとして含む、保存的正則ディリクレ空間の族の収束とその極限の解析を行った。収束は、エネルギー形式に注目したガンマ収束およびスペクトル収束の意味である。以下主な成果内容を列記する。 (1)スペクトル収束列の収束開集合列を取り上げ、核関数、グリーン関数、調和関数などの収束を示した。これによって、楕円型ハルナック不等式の成立しない状況においても、エネルギー最小解の列のエネルギーの集中によるある種の不連続性が極限空間の特異性に吸収されるという新しい知見も与えた。 (2)距離グラフ(1次元リーマン多面体)あるいはネットワークの有効レジスタンスに注目して、収束理論を展開した。エネルギー形式に関するガンマ収束、距離構造に関するグロモフ-ハウスドルフ収束の関連を考察し、1次元特有の現象を収束理論の言葉で表現した。この収束の極限にはいわゆるフラクタル集合の代表的なクラスも含み、フラクタル集合上での解析の新しい視点を与えたことになる。 (3)局所有限無限ネットワークは有限グラフの極限とも考えられ、その視点からロイデンのコンパクト化を考察した。ロイデンコンパクト化の擬等長不変性や、有効抵抗が一様に有界な場合においてはロイデンコンパクト化は距離づけ可能であることなどを証明するとともに、有界な幾何を持つ完備リーマン多様体の近似として双方の比較を行い、エネルギー有限な調和関数の空間の対応を明確にした。
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