研究課題/領域番号 |
15340059
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 愛媛大学 (2006) 東北大学 (2003-2005) |
研究代表者 |
谷口 義明 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (40192637)
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研究分担者 |
市川 隆 東北大学, 理学研究科, 助教授 (80212992)
村山 卓 東北大学, 理学研究科, 助手 (30322994)
梅村 雅之 筑波大学, 計算物理センター, 教授 (70183754)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 銀河形成 / 銀河進化 / 活動銀河核形成 / 活動銀河核進化 / 観測的宇宙論 / 宇宙再電離 |
研究概要 |
本計画の研究目標は可視光帯ではプローブできないz>8の高赤方偏移宇宙にある銀河やクェーサーの近赤外線探査及び銀河間ガスの電離の様子を直接ライマンα輝線をプローブとして観測することである。この目的のため、文部科学省国立天文台の「すばる望遠鏡」(アメリカ合衆国ハワイ州ハワイ島マウナケア山頂に設置されている口径8.2mの光学・赤外線望遠鏡)が世界に誇る広視野赤外線カメラ(MOIRCS)の開発を行い、完成させた。MOIRCSは口径8m級の望遠鏡に搭載される赤外線カメラとしては世界最大の広視野(4分×7分)を誇り、国際的に大きな注目を集めている装置である。我々は1.1ミクロンから2.2ミクロンまでの近赤外線域における狭帯域干渉フィルターを新たに開発し、ウルトラ・ディープ・サーベイを行うべく研究展開してきた。ターゲットにする赤方偏移は水素ガスのライマンα線に対して、z=8.5から18となる。近赤外線域においては標準的なJHKバンドの広帯域フィルターを用いたサーベイは存在するが、本計画にあるような狭帯域フィルターによるサーベイはない。この理由は、まさに口径8m級の望遠鏡に広視野赤外線カメラが存在しなかったことによる。すばる望遠鏡以外の口径8m級の望遠鏡にもこの種のカメラの製作が検討されており、それらに絶対に負けないように研究を進めるのが筋である。銀河形成へ大きな影響を与えた紫外背景輻射場の性質を抑えるという点で、本研究の意義は大きい。 観測天域はGOODS-North and Southである。GOODS(=Great Observatories Origins Deep Survey)はハッブル宇宙望遠鏡・NASAのプロジェクトであり、HSTのほか、多波長ディープサーベイデータがあり、この種のサーベイには最適である。広帯域データの取得などの準備は既に終え、狭帯域フィルターの探査を残すのみとなった。 また、宇宙の暗黒時代への挑戦として、地上の光学望遠鏡による最初のアタックとなる。MOIRCSの完成がやや遅れたため、試験観測・本観測は平成19年度以降になるが、本研究計画のおかげで、十分な準備ができた意義は大きい。今後の更なる研究展開の道筋が見えてきたからである。今後とも、本計画に沿う、研究展開を続行し、高赤方偏移宇宙にある天体の性質の解明と、宇宙暗黒時代の終わり方に関する研究を行っていく所存である。
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