研究課題/領域番号 |
15340078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
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研究分担者 |
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
細谷 裕 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (50324744)
坂本 眞人 神戸大学, 理学部, 助手 (30183817)
川村 嘉春 信州大学, 理学部, 助教授 (10224859)
波場 直之 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (00293803)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | gauge-Higgs unification / unified gauge theory / Higgs / hierarchy problem / beyond the standard model / neutrino masses / neutrino oscillation / baryo-genesis |
研究概要 |
素粒子物理学において階層性問題とその解法の試みの果たした役割は大変大きい。 研究代表者らが98年に提唱したGauge-Higgs unificationを用いた階層性問題の解法においては、高次元的な局所ゲージ対称性がHiggs質量の量子補正の下での安定性を保証し、2次発散の問題を解決したのであった。 しかしながら、Higgs質量の量子補正の下での安定性を保証する局所対称性はゲージ対称性である必要はなく、重力理論における一般座標変換不変性であっても良い。こうした観点から、高次元重力理論を用いたGravity-Gauge-Higgs unificationシナリオを構築した。このシナリオではHiggsは高次元重力場の余剰次元成分と見なされ、やはり量子補正の下でHiggs質量は安定であることが示された。一方、4次元時空における階層性問題の解法としては超対称性による解法が最も有望である。こうした二つの可能な階層性問題の解法であるGauge-Higgs unificationと超対称性の間に何らかの関係があるかどうか、についても調べた。一見これらの間には何の関係も見出せない。実際、Gauge-Higgs unificationにおいては2次発散の除去はボゾンのみの理論で可能である。しかしながら、Gauge-Higgs unificationのシナリオには実は丑子力学的な超対称性が隠されていることを見つけ、論文としてまとめた(Phys.Rev.D72(2005)064006)。 更に、2次元球を余次元として持つ6次元重力理論におけるHiggs質量への量子補正の計算にも挑戦1した。 また、研究分担者もこの分野で、例えば以下の様な活発な研究活動を展開した: ・オービフォールド上のゲージ場の量子論において、細谷機構によりゲージ対称性の力学的な再配列(崩壊や回復)が起こっていることを具体的な模型を使って確かめた。 ・ゲージ理論を境界条件に関するゲージ同値類によって分類し、それぞれの模型の真空のエネルギーの値を比較した。 ・オービフォールド上でゲージ場とヒツグス場を統一的に記述する現実的模型の構築を試みた。 ・Gauge-Higgs unification模型のHiggs質量を、コンパクト化のスケール以下での4次元有効理論における繰り込み群の解析によって簡便に求める手法を議論した。
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