研究課題/領域番号 |
15340102
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中山 正昭 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30172480)
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研究分担者 |
溝口 幸司 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10202342)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | GaAs / AlAs多重量子井戸 / 励起子量子ビート / コヒーレントLOフォノン / ポンプ・プローブ分光 / フェムト秒パルスレーザー / サブバンドエネルギー制御 / テラヘルツ電磁波 / 量子サイズ効果 / テラヘルツ電磁波発生 / フォノン増幅 / CuI薄膜 / 量子閉じ込めシュタルク効果 / AlAs / 多重量子井戸 / ポンプ-プローブ分光 |
研究概要 |
多様な層厚のGaAs/AIAs多重量子井戸構造(分子線エピタキシー成長)とCuI薄膜(真空蒸着成長)を試料として、フェムト秒ポンプ・プローブ分光法により、励起子量子ビートとコヒーレントLOフォノンに関する時間領域コヒーレント振動の系統的な測定を行い、以下の研究成果を得た。 (1)多重量子井戸構造における量子サイズ効果を利用して、第1サブバンドの重い正孔(HH)励起子と軽い正孔(LH)励起子の分裂エネルギーをGaAs型LOフォノンエネルギーにチューニングすることにより、HH-LH励起子量子ビートがコヒーレントLOフォノンを顕著に増幅することを世界に先駆けて見出した。さらに、コヒーレントLOフォノンの増強機構に着目して研究を行った結果、HH-LH励起子量子ビートとコヒーレントLOフォノンの縦分極相互作用による結合モードが存在することを見出し、結合モードがコヒーレントLOフォノンの増幅の駆動力として作用することを明らかにした。(2)p-i-n構造に埋め込んだ多重量子井戸構造を試料として、電場(バイアス電圧)印加条件での量子閉じ込めシュタルク効果によるサブバンドエネルギーの制御に着目して研究を行った。この研究において、高電場領域でのHH1-HH2サブバンド間エネルギーがGaAs型LOフォノンエネルギーに共鳴する条件において、E1-HH1励起子とE1-HH2励起子間のインパルシブな量子干渉により、コヒーレントLOフォノンが顕著に増幅されることを明らかにした。(3)CuI薄膜を対象として、励起子共鳴励起条件でのコヒーレント振動のポンプ光エネルギー依存性に関する系統的な測定を行い、瞬間誘導ラマン散乱機構により強い振動強度のコヒーレントLOフォノンが生成されることを見出した。(4)多重量子井戸構造におけるコヒーレントLOフォノンから、高強度・高単色性のテラヘルツ電磁波が発生することを検証した。
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