研究課題/領域番号 |
15340114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野村 竜司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00323783)
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研究分担者 |
奥田 雄一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50135670)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2003年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 固体ヘリウム4 / 超音波 / 超流動 / 結晶成長 / ファセット / ステップ / 音響放射圧 / 量子固体 / 量子液体 / 異方的界面 / 非線形音響効果 / 高速界面運動 |
研究概要 |
これまでに超音波を用いてヘリウム4結晶の成長、融解、核生成を駆動できることを報告してきた。これは2次の音響効果である音響放射圧によって1次相転移が駆動できることを示した最初の例である。最近我々はヘリウム4結晶の微斜面に固体側から超音波を照射すると上部にファセット面が現れて成長することを見出した。ファセットの成長速度は400mK以下で増加を止め一定値に飽和するが、その値は駆動力に比例した。この様な振る舞いは過去に測定されたステップの易動度をもとにした螺旋成長モデルでは全く説明できないものである。螺旋成長モデルでは、成長速度は低温で増大し続けまた駆動力の二乗に比例しなければなら無い。なによりもその絶対値が3桁以上小さくなってしまい、全く別の成長機構を考えることが必要となった。 超音波の一次の圧力振動は400mK以下でステップの速度を音速程度まで加速することが出来る。通常の結晶成長の常識では対面するステップが衝突すると対消滅し、ステップ密度は際限なくは増加しない。しかしこの様な高速ステップの衝突過程では、液体の慣性によってお互いに乗り上げて新たな層を形成しステップの増殖が進むという理論が最近パーシンとツィンバレンコによって発表された。この理論を基に成長モデル立てたところ実験結果を定量的に再現することが分かった。高速のステップ運動と超流体の運動が結合した量子固体ならでわの全く新しい結晶成長機構を発見した。
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