研究課題/領域番号 |
15340142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤本 博己 (藤本 博巳) 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (50107455)
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研究分担者 |
日野 亮太 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (00241521)
三浦 哲 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (70181849)
西野 実 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (40322995)
篠原 雅尚 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90242172)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
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キーワード | 沈み込み型プレート境界 / プレート運動 / プレート境界の固着 / 海底地殻変動観測 / 海底精密測位観測 / 海底圧力観測 / 日本海溝 / 福島県沖 / 宮城県沖 / 非地震性すべり / 海底精密測位観察 / 海陸プレート境界 / 精密測位観測 / 海底傾斜観測 |
研究概要 |
本研究の目的は、沈み込み型プレート境界にもっとも近い海底における地殻変動観測を実現し、日本海溝の沈み込み帯に沿ったプレート運動のゆらぎの研究を進めるとともに、そうした海底地殻変動観測の精度評価を行い、観測技術上の問題点を再点検することにある。 GPS海上精密測位と海中の精密音響測距を結合した海底精密測位の繰り返し観測を岩手県沖と宮城県沖で進めるとともに、福島県沖でも新たに開始した。地震やゆっくり地震の活動から、福島県沖ではプレート境界の固着の程度はそれほど強くないと推定されているが、ここ数年間の陸上GPS観測の結果は強い固着を示唆しており、問題になっていた。本研究の観測期間は2年ほどでまだ推定誤差は多いが、福島沖は、少なくとも近年は強い固着状態にあることを示している。福島県沖では、固着状態が時間変化している可能性がある。 紀伊半島沖でもGPS音響結合海底測位観測を行い、2004年9月の紀伊半島南東沖地震(M7.4)に伴う30cmにも及ぶ海底地殻変動を検出した。GPS音響結合方式の海底地殻変動観測の繰り返し測位精度は、2日程度の観測の場合、3-5cm程度である。この値は、翌年8月の宮城県沖地震(M7.2)の時に、われわれの海底地殻変動観測点において推定された変動量よりも大きい。GPS測位を従来の1Hzから10Hzに変更することにより、計測毎のランダムな誤差が除去できることが確認できたので、今後の精度向上が期待できる。 岩手県沖においては、海面高度観測用人工衛星の軌道の交点2ヶ所の下において、長期の海底圧力観測を行なった。この観測により、衛星海面高度計データに基づく全球海洋潮汐モデルの精度が、主要8分潮のRMS誤差で表して1cm程度であることなどの成果が得られた。長期の海底圧力観測を行うノウハウは得られたが、経年変化の観測には更なる研究が必要である。
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