研究課題/領域番号 |
15350016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 広島大学 (2004) 岡崎国立共同研究機構 (2003) |
研究代表者 |
谷本 能文 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10110743)
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研究分担者 |
藤原 好恒 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00209131)
藤原 昌夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00199390)
勝木 明夫 信州大学, 教育学部, 助教授 (70283223)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 磁場効果 / シリケートガーデン反応 / 銀樹 / キラリティー / ローレンツ力 / MHD機構 / ケミカルガーデン反応 / キラリティー誘導 / シリケートガーデン / ケミカルガーデン |
研究概要 |
硫酸亜鉛結晶で得られた三次元形態的キラリティーの磁気誘導が他のシリケートガーデン反応に適用可能かどうか検討した。塩化マグネシウムや硫酸銅結晶などについて実験したところ、いずれも容器内壁に沿ってらせん状半透膜チューブが生成した。すなわち、三次元形態的キラリティーの磁気誘導は一般的に可能なことが分かった。更に、壁から離れたところで成長したチューブは磁場中で左巻きに捻れて生成していた。以上、右巻き・左巻きらせん状半透膜チューブや捻れたチューブが磁場により自由に創製可能なことが分かった。すなわち、三次元形態的キラリティーの磁気誘導にはじめて成功した。 三次元形態的キラリティーの磁気誘導のメカニズムについて検討した。プラスチック微粒子を添加したケイ酸ナトリウム水溶液を用いて、溶液の運動状態を磁場中その場観察した。結晶を入れた反応中の水溶液を磁場内に置いたところ、結晶付近を中心とする激しい対流が観測された。これらの実験結果から、磁場効果は、半透膜チューブ先端からの噴出流に含まれる金属塩の陰イオンに対するローレンツ力により溶液の対流が起き、対流の方向は壁の影響を大きく受けるというBoundary-assisted MHD機構によることが解明された。 Boundary-assisted MHD機構がイオンの関与する液相/固相反応に一般的な効果かどうか検討するために、硝酸銀水溶液と金属亜鉛による銀樹の生成反応について検討した。その結果、反応中銀樹の先端が才差運動をし、銀樹の周囲の溶液に対流が起こっていることが分かった。この磁場効果はBoundary-assisted MHD機構によるものと説明された。すなわち、イオンの濃度勾配を伴う液体/固体界面反応などではBoundary-assisted MHD機構による一般的に期待されることが分かった。
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