研究課題/領域番号 |
15350055
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
近藤 輝幸 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20211914)
|
研究分担者 |
光藤 武明 京都大学, 工学研究科, 教授 (90026344)
和田 健司 京都大学, 工学研究科, 講師 (10243049)
浦 康之 京都大学, 工学研究科, 助手 (40335196)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2003年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
|
キーワード | 環境調和型触媒 / ルテニウム錯体触媒 / スルフェンアミド / 付加環化反応 / 共二量化反応 / 炭素-炭素結合切断 / シクロブテノン / アクア錯体 / 水 / アルキン / アルケン / 共三量化反応 / [4+2]付加環化反応 / Diels-Alder反応 / フェノール / オキソシクロヘキサジエニル / 酸化的環化反応 / 2,3-ジヒドロフラン / アレーン錯体 / p-キノン錯体 / ピリジル錯体 |
研究概要 |
本研究では、低原子価ルテニウム錯体触媒が、8-10族遷移金属の中で特にd電子不足の前周期性を示し、極めて高いヘテロ原子親和性を示すとの観点から、ルテニウム錯体触媒に特徴的な極性小分子の高効率活性化について詳細な検討を行った。その結果、ルテニウム錯体触媒に特徴的な新規炭素-炭素、および炭素-ヘテロ原子結合生成反応の開発に成功した。主な研究成果としては、1)スルフェンアミド類の電子不足アルキンへの高位置および立体選択的付加反応による新規多官能性アルケンの合成、2)アルキンからジエンへの高選択的異性化反応と電子不足アルケンとのDiels-Alder反応による[4+2]共付加環化反応、3)シクロブテノン類の炭素-炭素結合切断/炭素骨格再構築反応、4)異種アルキンの共環化三量化反応、5)異種アルケンの高位置および立体選択的共二量化反応の開発等が挙げられ、いずれの反応も副生成物を排出しない省エネルギー環境調和型新規機能性有機材料モノマー合成法である。一方、我々が初めて合成したRu(η^6-cot)(η^2-dmfm)_2(1)錯体の配位子交換反応について詳細な検討を行い、数多くの新規0価ルテニウム錯体群の創製に成功した。さらに、錯体1とフェノールならびに水との化学量論反応について検討した結果、新規2価ルテニウムフェノラート錯体、ならびに配位した水分子の酸素がキラルである新規0価ルテニウムアクア錯体の合成に成功し、それぞれの錯体の特異な構造を単結晶X線構造解析により明らかにした。実際、ラセミのアクア錯体は、キラルカラムを備えたHPLCにより光学分割可能であり、また、温度可変^1H NMR測定とDFT計算により、配位した水分子の回転と反転による2個の水素原子間の位置交換過程を実験的に初めて明らかにした。
|