研究課題/領域番号 |
15350056
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
菅 誠治 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50291430)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2005年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | フロー法 / レドックスシステム / 炭素カチオン / 電子移動反応 / マイクロフロー電解セル / 炭素炭素結合形成 / 反応活性炭素種 / カチオンプール法 / カチオンフロー法 / 電解セル / 酸化還元反応 / カルバメート / 酸化 / 還元 / 炭素ラジカル / アルコキカルベニウムイオン / アジルイミニウムイオン / 電解酸化 / フロー型マイクロ電解セル / 炭素求核剤 / N-アシルイミニウムイオン / 液相コンビナトリアル合成 |
研究概要 |
当研究室で開発してきたカチオンプール法をフロー法(カチオンフロー法)へと展開するため、マイクロフロー電解セルを用いて電極酸化を行うことで生成した炭素カチオンをすぐさま各種反応に用いるための「フロー型レドックスシステム」を独自に開発した。このシステムがフロー法であることの利点を生かして、複数のカチオン前駆体と複数の求核剤を組み合わせた反応を連続的に行うことで、シリアル(連続的)なコンビナトリアル合成を行うことに成功した。また、フロー型レドックスシステムの陽・陰両極同時に反応を行うことで、新しい分子変換法を模索し、陽極室ではカチオンフロー法の場合と同じように酸化反応を行うことで炭素カチオンを作り、陰極室では還元反応により炭素アニオン(あるいは等価体)を作ることで直接的な炭素-炭素結合形成を行うことにも成功した。具体的には、陽極でカルバメートを酸化して活性な炭素カチオン種であるN-アシルイミニウムイオンを発生させると同時に、陰極でシンナミルクロリド誘導体から炭素求核剤であるシンナミルシラン誘導体を発生させ、これらを直接作用させる反応について検討した結果、反応系中で発生するクロリドイオンを不活性化するために酸を加えた際に、反応が効率よく進行することを見いだした。さらに、このシステムを用いた支持電解質を用いない電解合成法の開発にも成功した。原料溶液を入り口から陽極室に導入し、炭素繊維でできた陽極、スペーサー(隔膜)、陰極を通過し、生成物溶液が出口から出ていくシステムを構築し、このシステムを用いて、p-メトキシトルエンの酸化的メトキシ化を行った。この際、反応初期のプロトン濃度をある程度の大きさにするために、反応前に少量のプロトン酸を流すことで電極間電圧も大幅に低下し、円滑に反応を行うことが可能となった。
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