研究課題/領域番号 |
15350059
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金政 修司 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (20038590)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | 触媒的二重活性化型不斉反応 / 耐久性・高活性キラルルイス酸触媒 / アミン触媒 / 求電子剤と求核剤の別途活性化 / ニトロメタン / マロノニトリル / 環状1,3-ジケトン / 触媒的二重活性化手法 / エナンチオマー合成手法 / ニッケル(II)アクア錯体 / 2,2,6,6-テトラメチルピペリジン / Michael負荷反応 / エナンチオ選択性 / 活性メチレン化合物 |
研究概要 |
共に触媒量のキラルルイス酸触媒とアミン触媒が求電子剤と求核剤を別途に活性化する新しいエナンチオ選択的な反応活性化手法の開発とエナンチオ選択的Michael付加反応を達成するため、以下の項目について検討した。 1.耐久性・高活性キラルルイス酸触媒の探索 2.アミン触媒の適切な選択 3.バックグランド反応を抑制できる求核試剤とアクセプター基質の適切な選択 4.反応環境の極性が触媒効率に及ぼす効果 5.エナンチオ選択性を高める因子の特定と最適化 その結果、強配位性の求核剤に対して高い耐久性を有するカチオン性ニッケル(II)のDBFOX/Ph錯体とアミン触媒を組み合わせて用いると、低反応性の故にこれまで触媒反応の対象とはなり得なかった多数の反応に対して、求核試剤と求電子試剤を同時に活性化する新しい触媒反応を開拓することに成功した。この新しい合成的手法の開拓により、ニトロメタン、マロノニトリル、環状1,3-ジケトンなどの求核剤前駆体を用いるMichael付加反応による物質製造のグリーンケミストリー化への道を拓くことができた。 触媒的二重活性化型不斉反応の研究は、多数の基質、反応剤、触媒が一つの反応系中で相互に与えられた役割を演じて、目的とする分子の精密構築、超分子構造の制御構築、機能発現のための分子システムの構築をめざす合成化学研究の第一歩と位置付けた。その意味で本申請研究は、将来の有機複合系制御をめざす研究者に有益な情報を提供すると考えている。
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