研究課題/領域番号 |
15350076
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鍋島 達弥 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80198374)
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研究分担者 |
秋根 茂久 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (30323265)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
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キーワード | らせん構造 / ビピリジン / 大環状化合物 / ホスト・ゲスト / 超分子 / オキシム / 多核錯体 / アロステリック効果 / ラセン構造 / ホスト-ゲスト / 多角錯体 |
研究概要 |
外部因子に応答して異なる機能が発現する協同的な機能ナノシステムの構築を目的として、配位結合によって形成された環構造やそれと類似のC字形やラセン構造などを基本ユニットとするメタロナノアーキテクチャーの構築を行ってきた。その結果、擬クリプタンドを基本骨格とすることで、同一の外部因子であるにもかかわらず、イオン認識においてきわめて大きな正負のアロステリーを実現することができた。しかもこの認識制御はこれまで実現が困難であった適合誘導をうまくコントロールすることにより達成されたものであり、全く新しい認識能の制御方法を提案することができた。さらに擬クリプタンドの特異なラセン構造の特性が反映された応答性の分子スプリングとしての挙動を見いだすなど、ナノスケールの分子機械につながる成果もあげることができた。また、安定なシッフ塩基を複数もつホスト分子を用いることで、協同的な錯形成によるホモ三核錯体やヘテロ三核錯体を合成することができた。この系でヘテロ三核錯体はホモ三核錯体おけるトランスメタル化反応によって定量的に得ることができた。これもこれまで例のない新しい認識様式である。またこの手法を使って強磁性的相互作用のあるヘテロ三核錯体の合成にも成功し、メタロナノアーキテクチャーの機能性材料への可能性も示すことができた。さらに、カリックスアレン骨格と配位部位を連結したモノカリックスアレーンやビスカリックスアレーン誘導体を合成して、ホモトロピックあるいはヘテロトロピックなアロステリーを実現することができた。またアニオンと金属カチオンを同時に認識可能なビスカリックスアレーン型ホストによって、多段階でしかも劇的な親和力の向上を実現できる応答性アニオンレセプターの構築に成功した。
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