研究課題/領域番号 |
15350088
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
森 和亮 神奈川大学, 理学部, 教授 (60029709)
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研究分担者 |
西本 右子 神奈川大学, 理学部, 助教授 (70241114)
加藤 知香 神奈川大学, 理学部, 助手 (00360214)
高見澤 聡 (高見沢 聡) 横浜市立大学, 理学部, 助手 (90336587)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2003年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 地球温暖化 / 次世代エネルギー / 光触媒 / 可視光応答型 / ポルフィリン / メタロポルフィリン鉄(III)錯体 / アルコールの光分解反応 / 水素発生 / 水素化固体触媒 / 不均一系触媒 / 活性点構造の制御 / 金属ポルフィリン / テトラカルボン酸ロジウム二核錯体 / バイメタリック効果 / 一次元細孔 / 気体吸蔵能 |
研究概要 |
近年化石燃料の枯渇や大気汚染、多量の二酸化炭素放出による地球温暖化などの天然資源や環境問題に対して早急に考える必要がある。そこで、水素と酸素を用いて電気エネルギーを発生させる燃料電池などの次世代エネルギーが注目されるようになった。水素と酸素を得る方法として水・アルコールの完全分解が注目され、最近ではTiO_2などの半導体を用いた光触媒が注目されている。しかし、TiO_2などの半導体光触媒は、太陽光に3%しか含まれていない紫外光でしか反応が進行しないため、非常に効率が悪い。そこで、最近では、可視光応答型の光触媒の開発が急速に進められてきている。一方、我々にこれまで,ポルフィリンを含むテトラカルボン酸を配位子に用いたロジウム(II)錯体がオレフィンの水素化に対して高い触媒活性を示すことを見出してきた。本研究では、可視光領域の光を吸収するポリフィリンを配位子に用いたメタロポルフィリン鉄(III)錯体を触媒に用いた水やアルコールの光分解反応について研究した。 元素分析、ESR、EXAFS測定からFe^<III>[Fe^<III>TCPP]は、ポルフィリン環中心のFeが5配位、架橋部分のFeが6配位の単核構造であると示唆された。表面積・細孔径分布測定から5.6、6.2Åの均一な細孔をもち、BET表面積1195.4m^2/gの高面積を有していた。DR UV-visスペクトルから【greater than or equal】400nmの可視光領域に5本の吸収ピークを確認した。メタノールの光分解反応においてFe^<III>[Cu^<II>TCPP],Fe^<III>[Pd^<II>TCPP]については活性が見られなかったが、Fe^<III>[Fe^<III>TCPP]では活性が見られ水素の発生を確認した。また、本反応は光照射下でなければ運行せず、熱反応では活性を示されず、光触媒的に水素が発生しているこどがわかった。さらに、触媒反応後のESR測定から、Fe周りの構造は保持されていることがわかり、安定な光触媒の構築に成功した。
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